2019年10月11日金曜日

バーベキューと米寿のお祝い

前日までは時々雨がちらつくこともあったけれど、おおむね天気は晴れ。
しかし、今朝は違った。
私が北軽井沢に来るようになってから一番の好天気。

朝4時。
目が覚めると4人のお客さんのために朝食の準備を始めた。
キャベツを細かく切る、トマトを洗う、卵を溶いてオムレツの準備、下ごしらえができたところで玄関を開けて外を覗くと、木の葉の間から輝かしい光が見える。
木の葉がびっしりと空を覆っているから、チラチラと宝石箱を開けたようだ。
快晴のいちにちの始まりだった。

もうたまらない。
表へ飛び出した。
風もなく暖かい。
見慣れた森の景色がなんと美しいことか。
足は相変わらず痛いけれど、いつもよりは軽い気がする。
散歩を終わって家に戻ると、コーヒーを沸かし、自分用には紅茶を淹れて客人が起きてくるのを待った。

今日はノンちゃんのバーベキューの日。
彼女が大好きだったこの家で、バーベキューをするために集まるのは雪雀連の飲兵衛たちとお隣さん2人の総勢9人。
私達は会長山田さんのおかげでどれほど楽しい時間を過ごしたかを考えると、その感謝を形にしたいと、バーベキューとともに会長の米寿のお祝いをすることにした。

そして山田さんのお嬢さんのMちゃんの運転する車が到着した。
ノンちゃんの大好きだった庭の大木のもとに集まって、ノンちゃんを偲んで献花をした。
それが済んで乾杯。
1時間も前から用意していたバーベキューコンロの備長炭がそろそろいかがですか?と赤い顔をして言う。
おまえさん、もう飲んだのかえ?

今回、本当に頼もしい助っ人がいて、保険会社勤務のNさん。
背が高く力もある彼女はレガッタの一員だそうで、頭の回転が早く運転が上手とくれば、今回の功労者として表彰したいけれど、賞品はありがとうの一言だけ。

大きな車にキャンプ用品を満載してきて、さっさとセットしてくれた。
私だったらとても不可能だった。
庭にシートが敷かれ、小さなテーブルと椅子、食器類など、あっという間にそこはノンちゃん食堂。
雪雀連はどんなときでも誰かしらその道の達人が揃っている。

肉を焼く係は飲兵衛のあおちゃん。
飲んでなのか火が熱くてなのか赤い顔して焼いていると、お隣の料理の達人が炭の置き方についてうんちくを傾ける・・・とまあ、なかなかの賑わい。

肉は量といい種類の豊富さといい、前日行った肉屋の店員さんの計算がどんぴしゃりあたった。
餅は餅屋、肉は肉屋とまあ、その道の人が言うことを聞いておけばハズレはない。

私がこの地を訪れるようになってから最高の気候。
暑くも寒くもなく抜けるような青空、無風。
ほぼ肉を食べ尽くしたところで休憩。
この休憩がセレモニーの時間になった。

生クリームのケーキの代わりに用意してあったバウムクーヘンをお祝いに贈呈。
そして88本のと言いたいところが無理なので8の字をしたろうそくを2本立てて火をつける。
山田さんは思いがけない展開に驚いている。
火を吹き消してから御礼の言葉。
誕生日が過ぎても誰もお祝いしてくれないと思っていたら、まさかこんなところでしてくれるとはと、本当に嬉しそうだった。
本来なら大きな会場で大勢の人に集まってもらってお祝いするべきところだけれど、こんな素敵な誕生祝いはまたとない。
森の中の誕生会、リスの家族みたいじゃないですか。

リスの親分とお嬢さんのMちゃんが帰ってから、私達は近くの浅間大滝まででかけた。
私はいつもここに来てもすぐ帰るというパターンだったので、今回初めてこの滝を見た。
なんとなんと素晴らしく豪快な滝で、観光客の姿が無いのが不思議。
クマ注意の看板がリアルに感じられる。
それから武蔵川温泉にいって、私はお風呂で滑って肘を強打したけれどかすり傷のみ。
今年はよく転ぶ。
転んでも大きな怪我をしないのが特技なのは、猫だから?

そう言えば、猫は初めての大勢のお客さんに怯えて、日中はクローゼットのカーテンに隠れっぱなし。
夜中に寝室を歩き回っていた。
見ていると隣のベッドに寝ている人の上をズシズシと歩いて顔を覗き込む。
おや?飼い主とは違うなあ、ちらっとこちらを見る。
あら、やだ、人違い?

次の朝、朝食後に八ッ場ダムまででかけた。
このダムは工事が途中中断されて、出来上がる頃にはもう必要でなくなるとかいう話も聞くけれど、壮大な税金の無駄使いにならないためになんとかしてほしい。
私はもう少し逗留するつもりだったのが、前日の電話で台風のため女子会の延期の知らせ、更にひどい台風だから早く帰っていらっしゃいとの言葉で、帰宅を早めることにした。
もしかしたら北軽井沢にいたほうが良いのかもしれないけれど、日曜日に仕事があるので帰れなくなると困る。

ノンちゃんホテルの客は皆ニコニコして帰っていった。
・・・と思ったら、私が後片付けをしてから高速に乗って、いつもはまっすぐに帰るところを珍しく横川のサービスエリアに寄ったら、なんだか見慣れた顔が!
おやおや、縁路は続くーよー、どーこまーでもー、ですか。




















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