2013年3月30日土曜日

壊れたシュレッダー

抽出しにずっと以前から使わなくなった銀行の通帳の束が入っていた。私の取引など微々たるものだけど、やはり個人情報が気になってそのままでは捨てられない。時々はさみで切って捨てていたけれど、それも面倒なので新しく電動の小型シュレッダーを買っておいたのが役に立つ。もちろん私のことだから取説などは読まない。読んでも理解出来ない。使ってみるとこれが中々パワーがあって、分厚い通帳の表紙なども苦もなく切り刻んでいくので、つい調子に乗ったのが悪かった。このくらいでも大丈夫かなと思って入れた通帳の表紙がグニャリと曲がって引っかかり、そのまま動かなくなってしまった。引いても押しても引っかかった紙はびくともしない。逆転装置も作動しない。あらま、初日に壊してしまったか。ふたを開けて見ると、ぎっしりと紙が固まっている。これではモーターが焼けるくらい動かしても絶対動かないに違いない。途方に暮れた。もう一個買おうか。これを買った時に手動のシュレッダーを捨ててしまったのが悔やまれる。詰まった紙の束を取り除けば動くかもしれないからやってみようと思って、まずモーター部分のねじを外して分解しようとしたが、出来ない。どう見てもねじさえ外せば二つに分かれるように見える。それができないならこのねじは何のために付いているのかなあ。私の力ではびくとも動かない。仕方がないから歯の部分に固まっている紙をキリの先でほじくり出す。初めは固まってしまって出てこなかった紙が徐々に出てきて、時々塊が取れる。よしよし、この調子。この作業をやっているときに気が付いたのは、こんなことが妙に面白いのだ。私はこういう作業に向いているのかもしれない。やっとほぼ塊が取れて試運転してみると、やったね!動いた。やれやれ、それではねじを元通りにしようと思ってねじ穴にはめ込んでいくと、どうしてもねじが一個余ってしまう。矯めつ眇めつどこをどう見てもねじ穴が一個足りない。もしかしたらこの最後のねじは私の頭から外れた物かもしれない。

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