2015年11月18日水曜日

旧友たち

この週末、奥州市でチェリストのTさんが指導するチェロのフェスティバルがあって、そこでなにか一緒に弾こうとお誘いがあった。
以前一緒にベートーヴェンの弦楽三重奏曲「セレナーデop.8」を演奏した時に上手くいかなかったので、それをリベンジしたいというTさんの意向を汲んでまずそれを演奏。
私が是非弾きたいという希望を通して、モーツァルト「ディヴェルティメント17番」を現地のホルン奏者と演奏する。
この曲は1時間弱の長大な曲なので、全部はむりだから、その中から3曲弾くことにした。
それでも30分近くかかる。
後は東北の人達と、東京からはせ参じる人達。
最後に、ウインナーワルツを全員でという趣向らしい。

このプログラムとなると、どうしてもヴィオラとヴァイオリンが1人ずつ必要になる。
純粋にお楽しみの会なので、仕事にはならない。
ギャラも出なければアゴ足(交通費、食事代)も出ないので、本来はプロの演奏家を頼むワケにはいかない。
私はモーツアルトの曲が弾ければ自腹切っても飛んで行くけれど、他の人にはいい迷惑になる。

それでも、今年の八ヶ岳音楽祭で一緒にヴィオラを演奏した人に、恐る恐る訊ねてみた。
こんな割に合わないことなんだけど、ひとつヴィオラを弾いておくれでないか、と。
驚いたことに彼女Hさんは、大喜びの二つ返事で引き受けてくれた。
そして、もう1人のヴァイオリンも決った。
こちらのS子さんはあっさりと良いですよ、と言ってくれてこれも一安心。

先日我が家に集まってリハーサルをした。
Hさんは高校、大学を通じての同級生。
S子さんは中学生くらいからの知り合いで、大学では一年後輩。
卒業してからも仕事仲間として、長いお付き合いが今まで続いている。
お互い忙しく仕事をしていたけれど、最近は皆ヒマになってきた。
それだから、こんなお遊びにも付き合ってもらえるようになった。
4人とも長年プロとして演奏していたので、練習はあっさりと終った。

遊びと言ってもヴァイオリンを弾くときは、仕事と同じように真剣になってしまう。
長年の緊張感をまだ引きずっているけれど、それでもこういう気楽なコンサートなら、少しは楽しんで弾けるのだろうか。
これからは、ノンビリと楽しむ事を考えよう・・・と思っているけれど、やはり本番は緊張でしょうね。

前日に現地でリハーサル、本番当日が終ったら温泉に行って、次の日はレンタカーで奥州平泉あたりを回って帰る。
この2人の旧友のお陰で、私は大好きなモーツアルトが弾けて、晩秋の東北旅行が出来る。
いつも友人達に助けられているのは、私が余りにも頼りないので、思わず救いの手を差し伸べてしまうのだと思う。
この先もしっかりした人になれるとは思わないので、いつまでも周りの人達が苦労するのでしょうね。
ごめんなさい、皆さん。
とにかくモーツァルトが弾けるのが嬉しくて嬉しくて・・・













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