今日は又晴れ。日中少し暑くなったけれど我慢できないほどではない。やはり森の木々のおかげでなにもかも柔らかく感じられる。
9月に遊びに来る生徒たちのために少し家を片付けた。宿泊はうちの近所のホテルに泊まってもらい、密を避けるため合宿は中止となったけれど少人数でアンサンブルを楽しみたい、それに私と飲みたいという彼らの希望で着々と準備が進んでいる。
コロナさえなければここを拠点としてアンサンブルのシリーズを実現したいところなのだけれど、今年は我慢するっきゃ無い。場所を知ってもらいたい、北軽井沢の良さをアピールしたいというおもいがあったので、少人数での下見に来てもらうことになった。練習場所は町の施設を借りる予定だった。
ノンちゃんは私がこの家でヴァイオリンを弾くことを殊の外喜んでくれた。いつも昼寝の時間を邪魔して私が練習を始める。眠れないほどうるさいと思うのに。だからここが音楽の拠点となればこの家も喜ぶと思う。ところでここで問題発生!
当てにしていた練習場所は公的な建物で、ことごとくコロナ感染防止対策で閉鎖してしまった。仕方がない、今年は私の家でテストケースとして行うしか無い。それにしても手狭ではあるけれど、家具を動かしてスペースを作るしか無い。いつものミュージックホールも閉鎖、でもそこはシャッターを開ければすぐに庭だから殆ど屋外と変わりない。けれど、特例はない。
ノンちゃんの家は細々としたノンちゃん手作りの品々で占められていた。まず、暖炉前のラグは、布を細く裂いてそれを織ったもの。とても手がこんでいる上に色彩感覚が見事で、随分遺品を処分したけれどこれだけは捨てられない。
それから座布団、クッションなど。これはほとんど使うことが無いので改めて処分することにした。子供用の小さな椅子。これは小柄な私でも流石に小さくて、お客さんたちは、はじめて見ると喜ぶけれど使われていない。これは追分から時々手伝いに来てくれるKさんに引き取られていった。
いつもここに来るたびに私が森を眺める時座るソファは、処分してキーボードを置くスペースを作ることにした。いつもあった場所に直角に動かすとあら不思議、部屋がすごく広く感じられる。そこに一緒においてあるローテーブルは、欲しいという人に差し上げることに。Kさんは建築家のおじい様とお父様の血筋かもしれない、とても片付けたり作ったりすることがうまい。今日も部屋の整理を手伝ってもらったら、これがあのぐちゃぐちゃだった部屋?と言うくらいスッキリと広々なって、これなら今回ここで練習でも大丈夫となった。女性にしてはとても背がたかく力持ちだから頼もしい。
前に来たときは庭木の剪定とゴロゴロ転がっている浅間山の溶岩を片付けて、狭かったアプローチが広くなって車の出し入れが楽になった。車を入れる時に私は黄色い車「パパゲーノ」の脇を溶岩でこすり軽く傷をつけてしまった。先日日産に行ってなにかでちょっと塗っておいてと言ったらメカニックさんがきれいに磨いてくれた。何も塗らなくても大丈夫ですよと言って。溶岩の表面のコケなどが付いたようで傷ではなかったらしい。
今まで両脇に溶岩が迫り、木の枝が伸びてきて狭くなっていたので車の出入りがとても大変だった。次はベランダのペンキ塗りと日除けをつけること。それとベランダに手すりをつけないと・・・Kさんの頭には次々にアイディアが湧いてくるらしい。どうして建築家にならなかったの?と訊いたら「頭悪いから」という。悪いわけがない、こんなにテキパキと動ければ。いつでも私はあなた任せ。おかげで家がスッキリ。
これで生徒たちを受け入れられそうな気がする。消毒薬やマスク、フェースガードの用意、手袋も譜面台も。食事は近所の食堂でテイクアウト。家の換気は完璧。至るところにある窓を開けると風の通り道ができることを今日始めて発見した。これも彼女の発見だった。私では気がつかない。
彼女は追分に住んでいて御代田町にある美味しいパン屋さんに寄ってパンを買ってきてくれた。フランスのポンパドールで修行したパン屋さんだそうだ。私はキャベツや玉ねぎなど野菜たっぷりのスープを作って待っていた。ベランダにテーブルと椅子を出して軽いランチ。贅沢な食事ではないけれど、空気だけは贅沢三昧。だってここに来てからただの1回も咳がでない。たしか私は咳喘息だったはず。それなのに薬を飲むのを忘れても1回も咳が出ない。すごい森の治癒力。
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