2011年11月18日金曜日

ヴィオラを鳴らす

早いものでもう霜月半ば過ぎ。12月のロンドンアンサンブルのためにヴィオラを弾き込んでいくことにする。日頃弾いていない楽器だから、音が鳴りだすまでにかなり時間がかかる。今回いつもより強めの絃をはってみた。かなり強いガット弦をさらに張りを出すために、ワザありの張り方にしてみた。弾いてみると・・・スカーッ・・・あらま、音出ない。安物の弓が完全に負けている。腕も安物だからどうしようもない。だからと言ってヴィオラのために新しい弓を買う気もない。調整をしてくれた楽器屋さんに訊くと、チェロの弓で弾いてみたらどうですか、と言う。今、音大などでも流行っているそうで、なるほど、チェロの弓なら音はたくさん出そうだから、早速試してみた。うん、出る出る。しかし、いかにも無骨な音になる。チェロの弓は超安物だから、もう少し良い弓ならいいかもしれない。楽器が鳴ってくるまで、使ってみようか。それで色々試してみたけど、たとえヴァイオリンの弓でも値段の高い弓はちゃんとした音が出る。ふしぎだなあ。たった一本の棒に馬の毛張って、それで音がこうも違うのはどうして?ほんの少しの微妙な違いだけで、お値段倍増、音楽家は貧乏になる。しかし、ヴィオラをチェロの弓で弾くのが流行っているとはちっとも知らなかった。それはそう、なんで弾いたってその楽器に合っていていい音が出て、操作が上手くいくなら、どんなジャンルの弓だっていいわけだけど、長い間かけて完成されてきたものだから、バランスとしてはその楽器専用のを使うのがいい。でも、今日は目からうろこだった。

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