2011年11月9日水曜日

ノラのガールフレンド

ノラが優しい声で鳴いている。私を呼んだのかと思って慌ててウインナーソーセージを細かく切って「はいはい」と返事をしながら餌場の駐車場にとんでいく。ところが初めのうちこそ感激に打ち震えながら食べたウインナーの臭いをちょっと嗅いで口をつけない。あら、お腹がいっぱい?部屋へ戻ると又優しい声が聞こえる。「にゃんにゃん」なにかご用ですか?急いで階段を駆け下りて見に行くと、さっきあげたソーセージを可愛い三毛猫に食べさせているではないか。赤い首輪をつけた小柄な三毛。まだ今年の春に生まれて、やっと18歳になったばかり・・・の年齢と見た。まったく男ってやつは。いつだって若くてきれいな女の子に弱いんだから。ノラはこの頃良い食事にありついて、夏以来のみすぼらしさが嘘のように消えて、立派な風采になってきた。三毛はおじさまに可愛がられる女子高生みたいなものかも。ノラは結構年を取っているように見えるのにちゃんとノラ生活をしているということは、比較的体力があるに違いない。猫の社会では体力が勝負。三毛はそこに惹かれたのかしら。とにかくノラが一人で苦労していないで、こんな可愛いガールフレンドをゲットしたのはでかしたと言いたい。
以前、うちの玄関先で毎日餌を食べていたパンダ模様のノラがいた。せっせと通ってきたのにあるとき急に来なくなった。もう死んでしまったかと思っていたら、その一年後にまた現れた。そしてまた毎日餌をやっていると近所の奥さんが「あら、この子、ずっとうちに来ていたのに急に来なくなったと思ったら、ここに来ていたのね」と言う。なーんだと大笑い。そうやって餌場を確保しながらしぶとく生き抜くノラは大したものだ。そこここにパンダそっくりの子猫がいて、父親はあの猫だとすぐにわかった。その繁殖力はすごく、本当にたくさん子孫を残していた。あれからもうずいぶん経って最近子孫らしい猫はこの界隈から消えた。そのうち、うちの(?)ノラに似た子猫が誕生するかもしれない。猫がそこら辺を歩き回れるような優しい地域ではないから、苦労したらかわいそうだけれど。

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