2014年8月25日月曜日

軽井沢便り2

八ヶ岳音楽祭の練習場は長坂のコミュニティーセンターのホール。
去年、指揮者の飯守泰次郎さんが出来映えがお気に召さなかったというので、今年は早々と6月に練習が始まった。
本番は10月だというのに今回は2回目。
現場の人達の熱意が伝わってくるので、ヴィオラを持ってはせ参じた。
音楽祭の音楽監督は私の同級生のご主人で、元東京フィルハーモニーのトロンボーン奏者。
かれらは定年退職後、北杜市に移り住んでから、地元での活動がめざましい。

時々雨模様の中を車を走らせていると、人間、自然にどれほど癒やされるかを感じる。
日頃のストレスは影を潜め、のんびり走る車にもイライラしなくなる。
ヴィオラのトップ奏者が参加しないので、私が代理トップ。
緊張する。
ヴァイオリンでは数え切れないほど弾いた「運命」もヴィオラでは初めて。
それでも今回練習2回目とあって少し余裕が出てきた。
厳しいなりにも楽しく練習が終り「夕飯は手巻き寿司よ」と言われていたので、帰り道は「手巻き寿司、手巻き寿司」と唱えながら車を飛ばす。
予定よりも早く帰れたのは手巻き寿司のお陰らしい。
帰るとあらかた食事は終っていて、私の分が沢山取り置きしてある。
もちろん日本酒で乾杯。
お酒も全国の美味しいものが、ここの家に送られてくるらしい。
もう1人の食客のMさんがいて、計4人から「あれを食べなさい。これはこうして食べなさい」と指示が飛ぶ。
こうして食べたら美味しかったとか、こうしてみたらとか、いろいろ。
終わるとデザートが待ち構えていて、死ぬほどお腹いっぱい。
1日運転と練習をして、運動をしていない。
その上食べ過ぎで、眠りが浅く何度も目が醒める。
早く寝るから夜中に目が醒めると、周りは物音一つしない。
昼間はあれほど素敵な森の中の生活も、夜は少し不気味に感じる。
なんだか眠れないまま朝を迎えた。
日頃ショートスリパーなので、眠りが少なくてもあまりこたえはしないが、眠る時間帯が違うのでどうも疲れが取れない。
次の日は軽井沢にいるYさんを交え、6人で昼食。
ラタトューユとチーズやパンでの軽いランチ・・・と言いたいところだが、これが又本格的で、2キロは体重が増えただろうか。
Yさんはおいしい、おいしいと言いながらおかわりをして、Oさんを喜ばせた。
本当に美味しいけれど、もう3日もご馳走を食べ続けているので、お腹に余裕がない。
前日八ヶ岳音楽祭の音楽監督の奥さんから頂いたブドウを皆で食べる。
その日の朝取れたてだそうで、新鮮なこと!

4宿7飯の恩義に報いるために、ヴィオラのミニコンサートをすることにした。
ヴィオラはソロ楽器としてはあまり聴かれることもなく、たいていヴァイオリンとチェロに挟まれて目立たず、縁の下の力持ち的存在ではあるけれど、その柔らかい音は人々の心を癒やしてくれる。
私は音が大好きで、一時期ヴィオラ弾きを目指そうかとおもったこともあるくらい。
体が小さいので断念したけれど。
それで楽譜も持っているし、時々家で弾いたり、今回のように手が足りないと駆り出されている。
昼食が終って午後のお茶の前に30分ほどのプログラムで演奏した。
バッハ「無伴奏組曲第一番」
バッハ「アリオーソ」
ブルッフ「コール二ドライ」
アンコール?にバッハ「組曲三番よりブーレ」
5人プラスもう1人、Oさんの織物のお弟子さんのAさんにも聴いてもらった。
演奏後、お茶を飲みながら、この家で演奏会ができないだろうかという話になった。
Aさんはこの土地で、手広く観光事業をやっているらしい。
なんだか具体的になりそうな。

その日の夕食はノンちゃんが作った春巻き、酢豚の中華料理だったが・・・・さすがの健啖家で酒豪達も、もう限界に達していたようで、食が進まず早々と解散。
ノンちゃんから「本当に帰っちゃうの?」と言われたけれど、もうそろそろ帰らないと浦島太郎になってしまう。

今朝、山のように残った酢豚も春巻きも、私が自宅に持ち帰った。
けっこう疲れていたらしく自宅で夕方まで爆睡した。
夕飯はお持ち帰りのご馳走。
まだ明日の分まで充分に残っているくらい、沢山頂いてきた。

なんでも1流になる人達はすごいと思う。
飾らず気取らず、ひけらかさないけれど、話は面白い、料理は上手い、尋常でない人達がこうして一カ所に集まって、キリッと暮らして居る。
私も夜があんなに暗く寂しくなければ、お仲間に加えてもらいたいと思うのだが。



































4 件のコメント:

  1. なんか、素敵なお友達ですね。 きっとこんな人たちが作る料理は美味しいに違いない。どれもすごく美味しそう。 羨ましい!
    でも、nekotamaさんのソロ演奏を狭い空間で間近で聞けるなんて、それはそれでラッキーな人たちだとも思いますよ。 (^^)/

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  2. 演奏をされるのはもしかすると、はた迷惑。
    でも私の切り札はそれしかないので。

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  3. ニャンコが練習きいて「迷惑だニャー」とか鳴いているとか。
    あはは、そんな演奏だったら、「ここで演奏会開こう」なんて誰も思いませんよ。
    何を言っているんですか。

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  4. 最近は押しかけ演奏家になっているようです。
    それでも皆さん喜んでくださる・・・いい人達だなあ。

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