2012年3月3日土曜日

パソコンの治療

いつからかメールの画面のスクロールがうまくいかなくなって、それでも私の強力な助っ人のパソコン名人がもう一つ別の受け皿を作ってくれていたおかげで、たいして不自由は感じていなかった。ここがだめならこちらがあるさという具合に。でも最近チラッとそのことを言ってしまったら、完璧主義の彼は飛んできて今日はパソコンのお色直しとなった。忙しい人だからこちらに来た時にあれもこれも手を入れようと言うので、大変な作業になる。何時間もかけて見ているだけで頭がくらくらするのに、その上、その作業工程をヴィデオに撮って私が後で見直しができるようにしてくださる。こんなに面倒見の良いサポーターはちょっと見つからないでしょう。なぜ、こんなド素人の私にこんなプロが付いていてくれるかと言うと、もう10数年前になるだろうか。近所に不思議な携帯ショップがあった。商店街の外れにいつ見ても人がいるのは稀なお店。時々カウンターで接客しているので、どうやら仕事はしているようだ。あるときまだ携帯を持っていなかった私もついに必要に迫られて買うことを決意、そしてその不思議なお店を覗いた。呼ばわると中から白皙の青年が現れて応対をしてくれた。第一印象はえらく頭が良いというもの。一瞬たりともよどみなく物事が進む、これはめっけものだぞ。私の中で小躍りするものがあった。店員さんかと思ったら、なんと社長さんだった。しかも大変業績のよいお店らしい。ことのついでに前から気になっていた「パソコン貸します」という張り紙。ワープロはやったことがあったけれどパソコンとはどんなものなのかしら。好奇心がムラムラと頭をもたげる。ちょっとためしに借りてみようか。初めてのパソコンは全てが謎で、びくびくしながら触れば、なんだか訳がわからない全くの手探り状態。幸い少しワープロを触っていたのでキーボードは遅いけれど打てる。しっかりと初期設定をしてキーボードの練習ソフトまで入れてもらったのに、言葉がわからないしちょっとなにかすれば、画面に責めの言葉が現れる。そこでお店に寄ってこうなってしまいましたと報告すると、ちょっとしたヒントがもらえる。でも初めは質問すると「サポートセンターに電話して聞いてください」と、にべもない返事が返ってきた。でも、こちらは必死で食い下がる。こんな頭脳を逃してなるものか。そのうち熱意にほだされてか、あまりの無知に同情してか、いつの間にかせっせと面倒を見てもらえるようになったしだい。なにも私にだけ親切と言うわけではなく、困った人がいたら放っておけない性格らしく、沢山のパソコン難民をかかえているらしいけれど、一番手数がかかるのは私をおいてほかにいないのではないかと自負?している。出来もしないのに好奇心だけは旺盛だから、あれをしたいこれも知りたいで、さんざん手こずらせた。私のせいでストレスが跳ね上がったことも多かったと思う。全く器械音痴の私がここまで無事に継続していられるのも、その人のおかげなのです。感謝。

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