2012年6月3日日曜日

貧乏性

珍しく3日間なんの予定もない日がぽっかりとできた。人と会う約束も仕事もレッスンもなにもなくて、それでもいつもと変わらず練習をして本を読んでいたけれど、気が緩んだのか、喉が痛くなって風邪気味となってしまった。せっかくの貴重なオフタイムを風邪ひきでは全く冴えない。忙しく仕事をしていた頃もそうだった。ようやく休みが取れると言う前日にたいてい熱を出し、せっかくあれこれ、例えば映画を見よう、美容院に行こう、などと楽しみにしていたことが全部おじゃんになる。本人は元々あまり丈夫ではない。子供の頃から病気はお友達で、小学校は1か月のうち1週間は休んでいた。もっともこれは親が甘く、少しでも冴えない顔をしていると母親の方から休ませたからでもあった。家の軒下には私のためにげんのしょうこが干し草になってつるしたあった。これは漢方薬だとおもうけれど、なんの症状に効くのか飲まされる本人にはわからなかった。たぶん、胃腸薬?苦いのでいやがると、お砂糖を入れて飲まされた。そして家で天井を眺めてゴロゴロ寝ていた。たぶん非常に体が弱かったのだろう。本人は意識していなかったけれど、親は心配していたらしい。一切無理はさせなかったから。それが成人してオーケストラに入ってしまったから、猛烈な忙しさになって「休んでいいのは自分が死んだ時だけだ」などと恐ろしいことを言う当時のインスペクター、後の団長がいて、気管支炎で喉がつまりそうでも休むことはなかった。その代りほんの少しの休みの日には死んだようになって、高熱を出して寝込んでいた。その悪しき習慣からか、いまだに休みの日は具合が悪い。一度赤い靴を履いてしまった少女?は生涯踊りつ続けなければならないのか。もう少女ではないから、休んでもいいじゃない。どうしても働いていたい貧乏性(本当に貧乏なんだけど)はずっと治らないものなのか。損だなあ。世の中には仕事をやめるとのんびりと家に居られるひともいる。私だってそうしようと思っていたのに、やはり休めない。ああ、損した。休みたいのに休めない。グフフ、本当はね、休みたくないのさ。陰の声がそういう。本当はどちらがいいのかしら。自分でもわかりません。

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