2012年6月22日金曜日

学生オケ

砧にある日大商学部オーケストラのトレーナー代理。いつものKさんが体調不良につき「ちょっと見てあげて」と言われ出かけた。場所は砧。家からだと多摩堤通りをまっしぐらに、世田谷通りを入るとすぐに大学がある。こんなところに日大があるなんてちっとも知らなかった。昔このあたりに東宝の撮影所があって、毎年夏はゴジラの音楽を録音する仕事があって、楽しみだった。作曲家の伊福部昭さんの指揮で画面を見ながら、音を入れて行くのでいち早く映画が見られるというメリット。その代り音楽の必要なところだけしか見られないので、後は想像を膨らませるしかない。松竹の寅さんシリーズの山本直純さんともずっとお付き合いしていたから、この二つの映画はちゃんと見たことはないけれど、懐かしい思い出がある。それにメンバーが大体決まっていたから、毎年一度だけお目にかかれる人もいて、同窓会のようだねとお互い喜び合った。ある年、ゴジラの仕事が来ないと思ったら、アメリカに身売りしたと言うのでたいそうがっかりした。さて、商学部の門で学生の出迎えを受けて練習場に入ると、思いがけずヴァイオリンだけしかいない。弦全体の面倒を見るのかと思っていたので、拍子抜けした。いつも感心するのは学生たちは実に良く練習すると言うことで、大学に入って初めて楽器を持った人も多いと思うのに、いつの間にか曲をものにしている。今日もところどころ勘違いのところもあったけれど、概ね上手く弾けている。私は若い人が大好きだから、こちらもすっかり楽しませてもらった。曲目はカルメン組曲、フィンランディア、そしてベートーヴェンの運命。ビゼーとシベリウスはとても良く出来あがっているが、さて運命やいかにと言うところで時間切れとなって、冒頭部分のみを合わせ、残りは来週月曜日に持ち越されることになった。運命の冒頭は指揮者泣かせだから、どうやって取りまとめたらいいかなあ。あちらは私から教わっているつもりだが、こちらはこっそり若いパワーを盗んで帰る。これが元気の素となっているのですよ。

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