2012年12月13日木曜日

ロンドンアンサンブル東京公演

上野、東京文化会館小ホール
フルート、ピッコロ、尺八、アルトフルート、バリトン、編曲 
                リチャード・スタッグ
ピアノ            松村美智子
ヴァイオリン        タマーシュ・アンドラーシュ
ヴィオラ           ジェニファ・ディアー
チェロ            トーマス・キャロル

モーツァルトの「フルート四重奏」を皮切りにエルガー「チェロコンチェルト」マーラー「ピアノ四重奏」
休憩後はリチャードの尺八で「一二三」ハルヴォルセン「パッサカリア」バルトーク「ルーマニア民族舞曲」ホルスト「惑星」より「木星」最後にスメタナ「我が祖国」より「高き城」「モルダウ」「シャーカル」
盛り沢山なプログラムだったが最後まで飽きさせないのは、彼らの高いアンサンブルの力。ずば抜けた技術と豊かな音楽性は賞賛に値する。一人一人の技術の確かさのお蔭で心から楽しめるコンサートになった。この数日彼らと共に過ごしたが、素朴で明るい、そして少しシャイな人柄、何をしてもとても感謝されて、そんなに大したことしていないのにと、こちらが恐縮したほどだった。最後まで聴衆をひきつけ、満員の聴衆から大きな拍手を受けてアンコールに演奏したのはエルガーの曲を2曲。特に最後はお国の誇りともいえる「威風堂々」だった。これは途中からリチャードお得意の歌が入って、バリトンの深みのある声が会場に響いてやんやの喝采を浴びた。私たちもついつられて歌いはじめ、手拍子が会場から沸き上がった。シャイな英国人と同じくシャイな日本人にしたら、すてきな盛り上がり方だった。特筆すべきは我らが「古典」の新谷絵美さんがこのたび文化会館で打楽器奏者としてデビューしたこと。「木星」の中にタンバリンのソロがあって、それを受け持った。彼女はピアノの譜めくりを務める合間にタンバリンを叩くように言われて緊張していたが、そのリズム感の良さが発揮された。初めて私の家で合わせた時、彼らからパーフェクトの声が揚がったほど。大きな人たちの後ろに控えて叩いている姿が可愛いくて、ついそちらばかりを見てしまった。小田原では私のヴィオラがこのバランスを壊さないようにしなければいけない。荷が重いけど、がんばります。

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