2014年3月28日金曜日

御礼

昨日の古典音楽協会第149回の定期演奏会を聴いて下さいました皆様、ありがとうございました。
今年は文化会館の改修工事のため、春のコンサートのみということになりました。

私は今回はヴィヴァルディの「海の嵐」のソロを弾かせていただきましたが、中々手強い曲だった。
絶え間なく押し寄せる波の様に、休み無く16分音符が連続するので、楽譜を頂いた時には果して最後まで弾き通せるのかと思ったけれど、練習していくうちに次第に手が軽く楽になっていくので、そのうちにもっと早くもっと激しくと段々曲が様変わりしていく過程がとても面白かった。
1人で練習しているときにはもう少し早いテンポを想定したけれど、合奏になるとそれぞれの考えがあって、自分の勝手な要求をするばかりでは上手くいかない。
やはりソロが勝手にというのではなく、全員で音楽を作り上げていく物だから、練習を数回するとテンポも私の考えより遅くなってしまった。
その代わり豊かに暖かみのある音が背後から聞こえるので、ある意味ではすごく楽に、他の部分では自由にならないもどかしさや色々葛藤があったけれど、最終的には一番良い様に落ち着いたのではないかと思っている。
自分自身はど下手なくせに、私は世界のトップクラスとも共演出来るという僥倖に恵まれた。
イ・ムジチのメンバーやベルリンフィル、ミュンヘンフィル、フランス国立管弦楽団などのトップメンバーとの室内楽も経験してきた。あ、勿論ロンドンアンサンブルも含めて。
彼らの凄さを身近に聴いて、やはり私の音楽は起伏に乏しいと感じた。
スピード感が違うので。
彼らの突っ込みの激しさ、音の鳴らし方もずっと深くぐいぐいと楽器を組み敷くように鳴らしていく。
何度も言われたのは『もっと早く。停滞するな』だった。
わが古典のメンバーは穏やかでゆったりしているので、そういう激しさはみかけられないけれど、それはそれで心地よい安らぎと受け止めていただけることが多い。
音楽にこれという決まりはないから、どちらも正解であって、それぞれ好みの問題となる。
さていつまで「古典」が続けられるかはメンバーの気力による。
コンサートマスターの角道氏は今なお矍鑠として音程も音量も若いときさながらに保っている。
これがすごい!

今年の秋は定期演奏会はお休みです。
来年は角道さんとチェンバロの佐藤征子さんの喜寿をお祝いして、バッハの「ブランデンブルク協奏曲第5番」その他を予定しております。
来年もぜひ東京文化会館へお越し頂けますように、お願い申し上げます。
長く聴いてくださっている皆様、初めて聴いたという方々も、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
皆様に深く感謝をお伝え出来たら嬉しいのですが。

さて、昨日のコンサートの余韻も醒めないうちに、今朝は10時からベートーヴェン「大公トリオ」の練習です。
レッスン室はグッチャグチャ、メンバーが揃うまでにお掃除ですよ。わあ、大変だあ!

























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