最近朝目が醒めるとあちらこちらに擦り傷、切り傷が出来て居る。
今朝も手の甲の皮が剥けていた。
たまさぶろうの仕業なのだ。
ここ数年たまさぶろうは足腰が弱ってきたので、ベッドに上るのも反動を付けないと上れないくらい、足腰が弱ってきた。
若い頃は冷蔵庫から電子レンジ、そこからテーブルへと、ムササビの様に飛んでいたのに。
鳴き声は大きくなり、夜中に絶叫されるとハラハラする。
近所にも鳴り響くからだ。
そして頑固にもなった。
私いのちだから、寝るときは常に私の左脇の指定席で、腕枕をさせられている。
そして顔をゴリゴリ押しつけてくる。
愛情いっぱいの表現ではあるけれど、ヨダレがひどいから気持ちが悪く顔を背けると、いきなり私の頭に爪を立ててグイと自分の方に顔を向けさせる。
DV男だわ、これは。
それでも私の腕の中で、いかにも満足げに安心してすやすやしているのを見ると、これはもう可愛くてたまらない。
18年前に近所の団地で薄汚れていた、たまさぶろうを拾ってから、どれほど安らぎをもらっていたかを思うと、どんなに惚けても優しくしてあげようと思う。
かつてあまりにも仕事が忙しかったので、エサを置いて出かけてばかり。
深夜、家に帰ると狂喜乱舞、4匹の猫が揃って出迎えてくれると1日のストレスが吹き飛んだ。
それぞれ個性があって、見ていると本当に面白い。
私が具合が悪い時などは、それと察して慰めてくれる子もいる。
私は人生の目標が低いので、他の事は概ね満足のいくものだけど、一つだけ心残りは、子育てができなかったということ。
これは最大の痛恨事。
私の友人に占いをする人が居て、私は仕事か子供かどちらかを選択する運命にあるそうで、たまたま仕事がメインになった。
子供を育てられなかった分を、猫たちが埋めてくれたらしい。
猫さん達に感謝。
可哀相な病気の猫ばかり拾う運命にあったので、うちには立派な猫は一匹もいない。
獣医さん曰く、あそこへ行けば病気を治してもらえるって猫の情報網があるんだよ。
片目が見えなかったり、猫エイズだったり、ひどい鼻炎だったり、皆病気で苦しむ猫ばかりだった中で、たまさぶろうは比較的健康で大きなきれいな猫だった。
それが今は毛並みもボサボサになって、老いていく。
夜中に急にエサを要求したり、トイレを掃除しろと言ったりするけれど、どんな時でも可愛い。
たまさぶろう、あと数年でお別れの時がくるけれど、来世も又会いましょう。
この次は私が猫で、たまが飼い主になるかも。
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