2015年5月30日土曜日

アマチュアコーラス

我が「雪雀連」のメンバーの1人、本職は化学者。
もう一つの本業は、お酒を飲むこと。
ソプラノ、スキーも、鉄道マニア、と中々の才女だけれど、今日、埼玉会館のステージを見ても見当たらない。
おかしいな、今日は歌って居るはずなのにと思ってよくよく見たら、髪型が変わってなんとお化粧までしていたから分からなかったのだ。

彼女の所属するアマチュア合唱団の指導者は増田順平さんと言って御年80才だそうで、背筋が伸びた若々しいお姿からは、とても想像出来ない。
声もしっかりしていて、再来年の演奏会も大丈夫のようなことをおっしゃっていたけれど、再来年どころか未来永劫続きそうな気がする。

Chor"C・E・G"とMJ混声合唱団のジョイントコンサート。
かなりの平均年齢の高さとみたけれど、とても楽しんで生き生きと歌っている姿は、本当にすてき。
音程がぶら下がろうが何だろうが、これだけのプログラムをこなしてしまうパワーには驚嘆した。

1.祈りと賛美
2.トスティ歌曲集
3.民謡をたずねて  (男声のみ)
4.ミュージカルを歌う

仕事を定年でやめて、コーラスを始める男性が多いときく。
歌は声だけでお金もかからないけれど、それだけに声の出し方や楽譜を初めて読む人など、かなり苦労するはず。
その苦労が良いというわけなのでしょう。
男声合唱の方はけっこうはっちゃけていたけれど、女性たちは身振りをするときにちょっと照れくさげ。

さて、今日行った埼玉会館。
実はこの会場のこけら落としは、私たちのオーケストラの演奏だった。
その時、客席の最前列に1人のおばあさんがいて、オケに合わせて指揮を始めた。
当時のコンサートマスターSさんは若い男性だったけれど、無類の笑い上戸。
そのおばあさんを見て噴き出してしまった。
演し物はドヴォルザーク「新世界」だった。
コンマスの笑いが伝染して、私たち箸が転んでもおかしい年頃の新入団員たちもつられて笑い、3楽章がグチャグチャになってしまった。
おかしいのと演奏が良くなくて惨めだったのとごちゃ混ぜの記念すべきコンサートだった。
笑い上戸のコンマスは跡を濁して、さっさとアメリカへ行ってしまった。

その後もこの会場はよく行った。
松本清張「砂の器」の映画、この映画は何回も撮られたけれど、一番最初の加藤剛さん主演の時に、このホールでオーケストラを弾いていたのは私たち。
私の若い頃の映像がどこかに残っていると思う。

映画の撮影に参加したのはその時が初めてだったけれど、こんなに細切れに撮影するのかとびっくりした。
加藤さんがピアノを弾く場面の手の吹き替えは、主題曲の作曲をした、ちょっと小太りの作曲家が演奏している。
体型と同じふっくらした可愛い手で、加藤さんの手とはあまりに違うので笑った。
いつ出番があるとも分からず、楽屋で待機していないといけない。
皆退屈して、2,3日経つと楽屋に電気コンロと鍋を持ち込んで
シャブシャブやったり、ごめんなさい会館の方たち、もう時効ですから告白いたしますが。

思い出深い会館の客席に座ったのは初めてだったけれど、今日は大変に楽しませてもらった。
客席のお隣に変わった女性が来たのでびっくり。
怖いから席を変わって、その空席に座った見知らぬ男性にもたれかかってよく寝ていらした。
埼玉会館って、時々ドキドキする。

















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