2020年7月12日日曜日

プロの仕事

コロナ騒ぎでレストランに行くのもはばかられ、肝心の店が休業しているかもしれないからと家でずっと一人ご飯。
友人たちも、よほどの用事がなければ家から出ないので外食は諦めていた。
下手な料理でも運動しないで食べるから体重は増える。
毎回体重を減らす決心のみにて、実際はダイエットには程遠い。

でもある日突然、ああ、美味しいものが食べたい!
毎日野菜スープとサラダと肉か魚、一人分作ってもおいしくなんかありゃしない。
時々無性にお肉が食べたくなることがあって、スーパーでどっさり仕入れる。
けれど、煮ても焼いても、それほど感激しない。

駅そばのイタリアンレストラン。
前を通ったら閉まっていた。
コロナ休業?まさか廃業してはいないでしょうね。
次の日通ったら、カウンターでスタッフが頭を抱えて座っていた。
声もかけられないから、表にあった持ち帰り用のチラシを抜いて帰ってきた。
見ると色々工夫して営業しているらしい。

次の日お店に行ってみた。
テーブルに食器がセットされている。
営業しているんだ、今日は夜大丈夫?と訊いたら予約でいっぱいとか。
良かった良かった。
とにかく美味しいものが食べたいの、持ち帰りできる?と訊くと今日は間に合わないと。
では明日夕方取りに来るから作っておいてと頼んできた。
お好みは?と訊くからラムチョップと答えておいた。
カモ肉も好きと言うのを忘れていた。

約束の時間に取りに行った。
客席はカップルが二組のみ。
これならお店で食べればよかったとおもったけれど、せっかくパックされていたので自宅に持ち帰った。
まだ夕飯の時間には早いからあと1時間待とうと思ったけれど、どうしても中が見たい。
なにこのおいしそうなにおいとお肉の色は。
薄いピンク色のラムチョップ。
もう我慢できない。

ちょっと端っこを齧ってみたら、ああ、これを至福と言うのだ~!
鼻に抜ける香りとこれ以上ないと思えるほどの絶妙な焼き加減。
まだ早いけれど、今日は特別。
サラダから食べ始めてしまった。
シラスのサラダのドレッシングの美味しさったら、思い出してもウフフです。
スーパーで売っているサラダとは大違い。
自家製のパンをつけてくれたので一口齧る。
これも余分な味はついていないシンプルなおいしさ。

これならシャンパンを開ける価値がある。
冷蔵庫で冷えていたシャンパン(もどき)を出してきた。
コルクを抜こうとタオルで包むと手が空回りする。
タオルがないとうっかりすればコルクが飛んで中身が噴射する。
手に全く力がないので悪戦苦闘。
どうしても開かないから調理用ハサミでコルクをじわじわと持ち上げる。
少しずつ空気を入れていくとやっと抜けた。

お肉のセットは2~3人前のものだけれど、うっかりするとぜんぶぺろりと平らげられそうで怖い。
さすがに自制心が効いて、かろうじてストップ。
ダイエットが必要なのに、これでは痩せられない。
余ったお肉は次の日まで美味しく食べられた。
冷たくなっても予想以上の味が保たれていた。

スーパーの肉とは素材から違うとしても、これほど美味しく焼けるのはプロの技。
久しぶりで美味しいものを食べたら元気が出た。
でも毎日こんな贅沢はできないから、しばらくは納豆ご飯とみそ汁。
ところがこれもなかなか美味しい。
やはり日本人、最近は梅干しとか漬物とか若い時にあまり食べなかったものを好むようになってきた。
あと10年くらいしたらドングリばかり食べているかも。

と、言うと、私はイベリコ豚か!ぶう!
確かに体型は似ている。
















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