2020年7月23日木曜日

悲しい習性

この先いつコンサートが開けるかわからないのに、ネット通販で良さげなドレスを見つけると、つい買ってしまう。
ドレスだから普段着としては使えない。
お出かけすることもなくなったから、外出着としても使えない。
パーティーもない。
寝間着?と、とんでもない。

しかもデザインが変わっていると欲しくなるので、ステージドレスとしても着られないものが多い。
なんで買うのかというと、デザイナーに対する賞賛の気持ちなのだ。
だから我が家のクローゼットにはおそろしく変なドレスが沢山詰まっている。
断捨離の専門家から言うと、とんでもないこと。
何年も着ていない、あるいはサイズが変わって着られなくなったドレスが、我が物顔に場所を占めている。
時々家でお一人様ファッションショーを開いている。
観客は猫のみ。

こういう無駄使いをやめたら、私はもう少しお金持ちだったのではと考える。
いやいや、これも精神の安定のため、病院で薬をもらうよりよほど効果的かつ経済的なのだ。
なぜなら1枚買えばずっと眺めていられる。

5年ほど前の北軽井沢ミュージック・ホールフェスティヴァルで演奏したとき、衣装をどうするかということになった。
私の家に集まっていたので、私はクローゼットから色々引っ張り出してきて皆さんに見てもらった。
ひとつ、スパンコールや刺繍でギンギラのワンピースを見せたら、皆それが良いという。
いやあ、これは見て楽しむために買ったようなもので、人前で着るのは勇気がいるからというと、口々にこれにしなさいと言われた。
プログラムにバルトークのルーマニア民俗舞曲があったから、雰囲気としてはいいかもしれない。

当日ステージを見に来たノンちゃんが「nekotamaさんだけ、派手すぎ」
回りが慌ててノンちゃんの口を塞いだ。
ノンちゃんはいつも素材の良い布でオーダーメードの上等な服を着ていた。
私が着たのはエキゾチックな店で買った、たぶんインドあたりの安物。
ノンちゃんは見る目があるから、チャラチャラしたものは気に入らないのは当然。
その後も私好みの変なデザインのドレスを着ているけれど、もう批判してもらえないのが寂しい。

コロナで北軽井沢にもずっと行っていない。
ノンちゃんが大きな木の根本で私が来るのを待っていると思うのに。
今度はいつ来るの?
いつも北軽井沢から私が帰るとき、ノンちゃんはそう言って名残惜しげだった。
木が芽吹いたから早くいらっしゃい、そう言って誘ってくれたのが昨日のことのように思い出される。
本当は北軽井沢の森の中にいるのが一番安全なのだ。
木々のフィトンチッドが元気にしてくれる。
自宅から出て森に直行だから誰にも会わないで行ける。

政治家のおじさんたちがなにを狂ったか、皆に出かけろという。
とんでもない、まだまだじっとしていないといけないときに。
補助金なんか出さなければ、皆さんでかけたりしないのに。
コロナ根絶が先でしょう。
これが収まらない限り、経済はますます落ち込む。
それともなにかい?たくさん死んで人口が減ったらいいと思っているのかい?

菅官房長官が言っている。
こんなものなんでもない、第2波でもないからでかけなさいと。
医療関係者が絶望的に、想像力のかけらもないこの発言を嘆いていた。
この人、安倍さん以上にひどいことが判明した。
安倍さんは最近あの見苦しいマスクをしていない。
マスクしないと他の人にお手本示せないでしょう。
あんな無駄使いして肝心なときにマスクをしない!
おじさんたち、お家で寝てなさい。













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