2010年10月19日火曜日

中国、チベット旅行記 青蔵鉄道に乗る

李さんが駅まで送ってくださった。まず安全検査。中国では鉄道に乗るときも手荷物検査がある。私が上に乗ってやっと閉まるくらい詰め込んだスーツケースが引っかかった。液体を入れてあったのが、いけないという。開けると閉めるのが大変だから、嫌だと言っても開けさせられる。ブーブー文句を言っていたらガイドの別さんが「でも、あの人達の仕事ですから」と云う。若いのに冷静でごもっともな言い分だから、やっと云うことを聞いて、シャンプーの説明。オーケーが出る。心配そうに見ていた李さんもホッとして、最後のご挨拶をする。本当に名残惜しそうに、流暢な英語で私の旅がうまく行くように、又ぜひ来て下さい、又お会いしましょう、といってくださる。こちらは、非流暢な(こんな言葉あり?)英語で感謝するのみ。たった一回会った人に、これほど深く思いをこめて語れるものかと思う。中国は今はいろいろ問題ありの国だけど、かつての素晴らしい文化を私は尊敬している。詩や絵画、書などの教養、心の豊かさなど、日本がお手本にしてきたものが、時を超えて文化人たちに脈々と受け継がれているような、そんな気がする。今ギクシャクしている日中関係ですが、旅をしていて一度も不愉快だった事はない。中国には4回行っているけれど、いつもゆったりとした時の流れを感じて、日本にはない豊かさで包み込まれる。トイレは確かに汚い。マナーも悪い。声もうるさい。でもおおらかな、日本人の失ったバイタリティーがあって、元気にさせられる。待合室はチベット族と旅行者でごった返していた。一種異様な雰囲気。いよいよこれからチベットに向かいます。

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