2011年7月13日水曜日

イギリス館

横浜山手、外人墓地近くにあるイギリス館。懐かしいなあ。およそ30年近くに亘ってここで演奏していた。隔月だったり毎月だったり、年間6・7回は演奏していたと思う。いつもお客さんは常連が多く、休憩にはワインを出してくつろいでいただいた。今でこそ、どこのコンサート会場も休憩時間に飲み物を提供しているが、その頃はまだそんなことをするのは珍しかったと思う。そのせいかどうか、お客さんがいつも沢山来てくださった。ここは私の修行の場だった。お客さんが目の前に(時にはぐるりと取り囲まれて)いるので、全くごまかしがきかない。マニアになると楽譜を覗き込む人さえいた。楽しい時もあれば、震えながら弾いた時もあった。ここでどれだけたくさんの曲を弾いたことか。
今日はヴィオラのFUMIKOさんが出演する室内楽のコンサート。会場に入って行くと、以前と全く変わらないたたずまい。こんなところでコンサートがあるの?と聞きたくなるような、静かな重厚な玄関をはいると、かすかにチェロの音がきこえてくる。
モーツァルト 「ピアノ四重奏」
ベートーヴェン「ヴァイオリンとチェロの二重奏」
シューベルト「ピアノ五重奏 鱒」
FUMIKOさんは鱒をイメージした銀灰色の細身のドレス。いいなあ、スタイルがいいと。私も若いころはほっそりだったのに、今やお供え餅体型。こんなドレスどうやっても着られない。ヴァイオリニストも背中まで開いたドレス、細くて白くて、私もあんな時代があったのかどうかすら記憶が定かでない。イギリス館は室内楽が良く似合う。楽しく聴き入った夜でした。

2 件のコメント:

  1. 昨日は暑い中お越しいただき本当にありがとうございました!
    思ったよりピアノがよく聴こえなくてうしろのしきりを閉めたり、鱒の時は客席の後ろも閉めたり・・・
    いろいろ苦戦しましたが^^;
    いらしていただけて本当に嬉しかったです♪
    ありがとうございました!

    返信削除
  2. 実はイギリス館の客席に座るのは初めて。
    結構音響もいいですね。
    (ちがうわよ、私たちの腕がいいのよ)
    えっ、今のは誰の声?空耳かな。 nekotama

    返信削除