2011年12月27日火曜日
又忘年会
今年は「打ち上げ」とか「お疲れ会」とか名前を変えては何回宴会をしたことか。12月の後半は夜家にいることは少なかった。昨夜はかつて松本で仕事をした時の仲間が集まって忘年会。松本の仕事については何回も書いているけれど、その時の仲間が口を揃えて「あんなに楽しかったことはない」と言うくらい、皆の印象に残っている。ヴァイオリニストの外山滋さんを中心としたアマデウス弦楽合奏団は日本各地、特に新潟、富山、長野などでのコンサートが多かった。外山さんはソロのほか指揮もなさったけれど、松本の頃は耳の病気になられて大変な時期だった。芸大の教授も退官なさって失意のさなかだったけれど、集まったメンバーがアンサンブルの名手揃いだったために、毎日なんの支障もなく素敵なコンサートになって、大変に喜ばれていた。病気のいきさつを知っていただけに、最初のリハーサルで目があったとたん泣き出すのではないかと思われるほどの悲痛な表情をなさったのが忘れられない。しかし、練習が進み松本でのステージが始まると、外山さんも本当に楽しそうで毎日ニコニコとステージをこなされていた。病気になる前は信じられないほどの過密スケジュールをこなし、どちらかというと腕に任せて弾き飛ばしておられたような印象があったけれど、病後は一つの曲をとことん完成させて臨むような着実さで、以前にもまして正確な演奏になっていたのには心底脱帽した。元々国際的なコンクールの審査員をなさるほどの名手だったし健康にも絶大な自信があった方なので、耳を傷めた時には人生が終わったように感じられたと思う。それがこの松本でのコンサートで、かつての陽気さをとりもどされたのではないか。そして今、四国在住の外山さんも、松本の時のメンバーでコンサートが開きたいとおっしゃっているらしい。昨夜はヴァイオリンが4人ヴィオラが一人、そしてマネージャーの6人が大岡山の蕎麦屋で、語りつくせないほどの思い出話に花を咲かせた。この次は4月頃に今日は来られなかった人もさそって、鎌倉散策に出かけようと話がまとまってお開きとなった。
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