2012年7月5日木曜日

水中の時間

今朝みえた方が、しばらく私がブログの更新をさぼっていたので心配していたらしい。大変ありがたいことで、ご心配をかけて申し訳なかったと思っている。他意はない。ただ連日の湿度にどっぷりつかっていると、まるで水の中で過ごしているような気分になってきて、現実を忘れて忘我の世界に入り込む。水の中では時間の過ぎ方が違う。すべてが緩慢になっているので、それほど長くいたとは思わないのに、気が付くとたいそう時間が経っているのでビックリする。15分位かなと思うと50分だったりする。呼吸も動作もゆっくりしないと危険だから、一つの動作に何時もの何倍か時間がかかる。時間と言うのはなんと主体的な物かと思う。毎日窓の外に雨の景色が広がって、なんとなく見ているうちにダイビングをしている気分になる。もっとも私は水中の景色や魚にも興味はあったけれど、飛び込む瞬間が一番好きだった。だったと言って過去形にしたくはないのだが、体力、特に呼吸器系が弱く、重いタンクを背負ってビーチをよろよろと歩くのもままならない。しかもあの世界は全部自己責任の世界だから、他人に替わってもらえない。酸素は自分で運ばない限り、呼吸はできなくなって死んでしまう。帰ってから必ずひどい風邪をひくからよほど体質にあっていなかったのだと思う。それと根っからの体育会系ではないので、根性がない。他の人が唇を紫色にして冷たさに耐えていても、私だけはさっさと冷えるからと言ってやめてしまう。だから周りからは冷たい視線を浴びていた。インストラクターも私の頼りなさにハラハラして、つきっきりで世話をするから悪いことをしたと思っている。やはり猫には水は合わない。でも飛び込みの瞬間は本当に好き。下に海が待っていて支えてくれると思うと少しも怖くなかった。絶対やらないだろうと思っていたスカイダイビングも、空気が支えてくれるらしい。そう聞いてから心が動いている。危険危険!浦島太郎も時の経つのを忘れてしまったくらい、地上とは一味違う魅力的な世界をちょっと覗けたのは、すごくいい体験をしたと思っている。

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