2012年7月30日月曜日
繁桝 百合子・滑川 幸子デュオの夕べ
上野文化会館小ホール
ヘンデル「ソナタ1番」パガニーニ「カプリス24番」サンサーンス「序奏とロンドカプリチオーソ」シベリウス「5つの小品より第2番」ハンニカイネン「ワルツ作品7」ショパン「華麗なる円舞曲」R.シュトラウス「ソナタ」
ヴァイオリンの百合子さんとは「東京ゾリステン」時代からの友達で、よく一緒に都内はもとより、軽井沢や原村でのコンサートなどで演奏した。みな若くてやんちゃだったから、旅先では夜通し飲み、喋りまくって夜が明けた。笑ってばかりいたけれど、穏やかな顔をして最後に痛烈なとどめを刺すのが、百合子さん。それがおかしいと言っては皆で笑い転げた。常にコツコツと勉強して、派手なテクニックをひけらかすようなところが無くて、一つ一つ丹念に音を構成していく。じっくりと仕上げた音楽は、いつでも耳に心地よい。今日も曲ごとにその丁寧さに感心しながら聴いた。音一つとしてないがしろにしない。つねに豊かに響く優しい音は彼女の人柄そのもの。ピアノの滑川さんとは長年のコンビで、なんだか顔も雰囲気もよく似てきて、姉妹のように見える。客席にはゾりステン時代の仲間のチェリストも来て再会を喜んだ。隔年でこの小ホールでのリサイタルを催している。次のコンサートが楽しみだ。一昨年のコンサートが終わった時百合子さんは、体調が悪くてもうだめだと思ったと言っていたけれど、今年はその時よりも一段と調子がよさそうな気がした。仲間が頑張っているのを見ると自分はどうなんだと反省しきり。ゾりステン時代のコンサートミストレスだった吉川朝子さんも来月末にコンサートを開く。ちょうどイギリスから帰る日なので、成田から直接コンサート会場に駆けつけることになる。遊んでいるのは私だけ?おやおや。
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