2012年7月5日木曜日
シトロエンDSシリーズ
東急デパートの駐車場で見かけた、それはそれは美しい車。私の好きな薄い水色だったからだけではなくて、そのデザインの素晴らしさに思わず足を止めた。今まで見たこともない車だったから、いったいどこのメーカーかと思って後ろに回ると、シトロエンだった。ああ、やはりフランスの車なのか。全体が曲線的であるのに対して脇の線がとてもシャープなので、全体がそこに集約されているような印象を受ける。最近あまりこれと言って乗りたい車にはお目にかかれなかった。しかし、これは一目ぼれ。前から見ても後ろから見ても、特に横からの印象はほれぼれする。風を切る音が聞こえてきそうな。早速ネットで調べてみると、DSというタイプらしい。宝くじ当たらないかなあ。値段はそれほど高くはないけれど、今の半失業状態の私には手が出せない。今乗っているシルフィーには悪いけど、シルフィーは可もなく不可もない。非常に運転しやすいし、大きさも私にぴったりと言ってよい。多分運転のしやすさだったらシトロエンには負けないし、安全性も高いと思う。でも、デザインは全く完敗に近い。いつも思うのは、ヨーロッパ車の美しさ。プジョーなどはどんな小さなクラスの車であっても、色合いに深みがあって、同じ色でも日本の車は完璧に負けている。それと多分日本の車の走りとは根本的な考え方の違いからか、ヨーロッパ車は高速での走りが素晴らしい。シトロエンは乗ったことがないが、他の車は高速になるとタイヤが道路に吸い付くように安定してくるのに対し、日本の車は軽くなって浮いてくるような気がする。それほど沢山の車に乗ったことがあるわけではないけれど、今まで乗ったことのある車に関してはそういう印象を受けた。それにしても、さすが芸術の国フランス。経済が低迷し、おそろしく個人主義なのでとっつきの悪い感じのあるフランスだが、こんな車を見ると尊敬の念がわいてくる。今どきこんな非効率的で二酸化炭素をまき散らす車に乗るのは原始人だと非難を浴びても、私は父親の血を引いて車好きなのだ。父はエンジンの始動にクランクを使うような車から乗っていた。久々に車好きの血が騒いだ。
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