2013年1月27日日曜日

郡山市民オーケストラ

第45回定期演奏会。
難しいといって騒いでいたマーラーの「第5」
こんな難しい曲を選ぶとはどんなアマチュアオーケストラなのかと思っていたら、なんと、すばらしいメンバーが集まっていて、もう一年半がかりでしっかり形になっていた。はじめから練習に参加していたわけではなく、できあがったところに顔を出すわけだから、ラッキーといえばラッキーだが、初めての練習は周りの様子を見るために楽譜はおろそかになる。ひたすら観察する。どうやって弾いているのかな?そのうち、そうか、こうやっているのかと理解できるまでが大変。たった2回の練習でつかまなければならなかったので、ちょっと大変だった。この長大な難解な曲はテンポがころころ変わる。それにどうやってついて行けばいいのか。しかし、本番は実に楽しかった。このオーケストラは聞けば長い伝統ある市民オーケストラで、大震災の前までは、実にエキストラなしでコンサートが出来たそうだ。そのくらいメンバーがそろっていたのに、あの震災後移住者や被災者が出て、やむなく今回私たちがお手伝いに呼ばれたのだが、こんなところにも震災の影響をまざまざと実感した。今回の曲目は震災のために定期演奏会を一年中断した後のものなので、皆がかける意気込みもなみなみならないものを感じた。マーラーの前にはヴェルディ「シチリア島の夕べの祈り」ワグナー「ジーグフリード牧歌」この2曲も大変難しいのに本当に皆よく弾く。長い伝統を持つオーケストラだけに、外から見てもしっかりとした組織機能が働いているようだ。事務的な仕事も、それぞれがきびきびとこなしていて無駄がない。それが演奏にも練習態度にも表れていて、練習の時も無駄口はない。指揮者が棒を止めればさっと音がやむ。訓練が行き届いていて、見ていて気持ちが良い。昨日激しい吹雪になって、練習の帰りに当日の天気を心配したけれど、今朝は晴れ上がった。まぶしい日差しが雪に反射して輝いていた。これは祝福の日差しに違いない。

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