2013年1月19日土曜日

天は二物どころか・・・

二物を与えずというけれど、あれは嘘です。 

星野 桂チャリテイーヴァイオリンリサイタル
ピアノ  石岡 久乃      
トッパンホール

星野桂さんは私の旧友の吉川朝子さんのお弟子さん。
現在慶応大学医学部泌尿器科の助教。

ヴァイオリンの履歴もすばらしい。3歳からヴァイオリンを始め、全日本音楽コンクール小学生、中学生、高校生の部で入賞、審査員特別賞などを受賞、そのほか各地での演奏、音楽祭の参加など、そして医師として病院などでのボランティアで演奏。医学部卒業の際、カザルスホールでリサイタルをしたという。まさにスーパーウーマン。容姿端麗。これでもかというほど神様は沢山の美点をお与えになった。

パガニーニ    カンタービレ
モーツアルト   ロンド
ベートーヴェン  ソナタ8番
サラサーテ    サパテイアート
タルティーニ    悪魔のトリル
チャイコフスキー メロデイー
ラヴェル      チガーヌ

のっけから豊かな音が響く。たいていの人は緊張とホールの響きになれるまでなかなか楽器が鳴らないのだが、そんなこともなく伸びやかに歌い始めた。終始一貫して音は変わらず、集中力のすごさには恐れ入った。9月に曲目がきまったのに、ベートーヴェン以外はすべて暗譜。

今日のリサイタルは特に子供の虐待、特にネグレクト防止ネットワークに寄付するためのもので、先進国の中で最も再発率が多いのが日本だそうだ。それに心を痛めた星野さんは、今日の収益金を寄付するという。優れた人は心優しい。こんな人がいるなんて・・・。

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