2014年7月24日木曜日

嬉しい便り

神戸の元弟子からのメール。
電話しても良いかというから、夜にかけてと返信して待っていた。
この子は(私の中ではいつまでも子供)U子さんといって、6才前後のほんの2年ほどし教えなかったのに、先年の東日本大震災の時には地震のニュースが流れるやいなや、すぐにお見舞いのメールをくれた。
彼女も神戸で大震災に遭遇していたので、他人事ではないと言う。
私と過ごした子供時代のほんの一瞬が、彼女の中でとても大切にされているらしい。
なにかにつけて手紙やメールが来る。
私の顔だって覚えてはいないでしょうに。

とても負けん気の強い子で、私に言われたことがその場で出来ないと、涙がぽろり。
叱りはしないのに、自分で悔しかったそうだ。
めきめきと上手くなったのに、お父さんの転勤で神戸に引っ越してしまった。
私の友人の大フィルのメンバーにたのんで、先生をさがしてもらった。
その先生がとても良い先生だったのと、本人の負けず嫌いが幸いして、どんどん上手くなった。
引っ越してからも折に触れて、発表会の演奏などをテープにとって送ってくる。
感心するほど音楽性も高くて、私は彼女がプロになることを楽しみにしていた。

ところが高校生になったとき、元々頭の良い子だから数学に興味を持ってしまって、理系に進みたいと言い出した。
大学は一般の大学の理系へ。
ここで又一転、やはり音楽が好き。
結局大学を卒業してからもう一度音大に入り直し、音楽家に舞い戻った。
今は演奏したり教えたり、関西を拠点に頑張っている。

さて電話は、彼女の結婚が決まった報告だった。
妹のEちゃんの結婚が早く、U子さんは焦っていた。
私の生徒に丁度年頃も人柄も良い男性がいたので紹介したけれど、お付き合いまでには至らなかった。
私もがっかり、彼女もがっかり。
大変美しいし頭も良く、家柄も躾けも申し分なく行き届いているのに、こればかりはご縁だから仕方がない。

それから2年ほど、今日嬉しそうに弾んだ声がきこえてきた。
嬉しくてたまらない様子に、私も大喜びをした。
別に結婚はしてもしなくても人それぞれだけれど、本人が本当に伴侶を探していたので、成就したことが嬉しい。
それよりも、初歩までしか教えなかったのに、ずっと私を覚えて居てくれて慕ってくれることが、本当に嬉しい。





















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