2014年9月29日月曜日

たまさぶろうの擬態

一昨日は夜通し眠れなかった。
その前日からたまさぶろうがエサを食べなくなった。
そして部屋の隅に行って固まったように寝てばかり。
しかもハイトーンのテノール歌手ばりの鳴き声すら、ここ数日聞いていない。

思えば、たまも、人で言えば、100才を越える。
いつ何時、お別れが来るかもしれないから、覚悟は出来て居た。
しかし、毎晩私の横でベッタリ寝て居たのが、ベッドにも登ってこない。
登ってこないのか登れないのか。
とにかく冷たい床にぺたんと寝たまま、一日中動かない。

歳をとって毛艶も悪く、体の動きも堅くなってしまって、時々ベッドにも登れないときがある。
でも、そんな時は良く観察していると、甘えて私に引っ張り上げてもらいたいから。

そんなことも分かっているから、今回も心配はないとは思いたいが、余りにも鳴かない食べないが続くと、そろそろお別れがと、つい考えてしまう。
一昨日夜中に目が醒めると、私のベッドの下で固まったような姿勢で寝て居る。
思わず「たま、どうした?」声をかけても動かない。
血の気が引くような思いで、そうっと体に触ってみた。
何回か揺すってみると、ほんの少し目を開いた。
よかった!まだ生きてる。

それからは眠れなくなった。
明日朝獣医さんに連れて行こうか。
でも、今まで数十匹のねこを飼って最近思うのは、具合が悪くなって食べなくなったら、もう、そっとしておいてあげた方が良いということ。
先頃亡くなった、なっちゃん。
治療をして、良くなっては具合が悪くなりを繰り返して、最後に治療をやめたら、苦痛もなく天国に旅立った。
それを思うとたまも、この辺で諦めないと。

次の日も1日たまさぶろうは、寝たっきり。
時々揺すってみると薄目を開けて、ちょっと口をにゃあの形にするが、声は出ない。
老衰かもしれないけれど、ほんの3日位前までは、ドア越しにでも聞こえるほどの大音声で鳴いていたのに。

ん、もしかしたら、ここ数日私が少し邪険にしたから?
あまりにもベッタリ張り付かれて、少し疲れていたので膝から追い出したり、ベッドで背中を向けて寝たり、抱っこを拒絶したり・・・

それでご機嫌を取ることにした。
「たまくん元気?」なでたりさすったり。
暫くすると目を開けてにゃあと鳴いた。
それから少し相手をしていると、だんだん声が大きくなって、ついにえさ場に来て食べ始めた。

なあーんだ、拗ねていたのか。
今やすっかり元気で、いつもの大声で鳴いている。
元気になったのはいいけれど、またもや甘ったれ攻勢が始まって、毛繕いしろの、エサよこせだの、抱っこしろだの・・・
際限がない。
全く男ってヤツは。




























2 件のコメント:

  1. うーん、途中まで読んで心配して、最後はああよかった。
    いいじゃないですか、とにかく元気でいてくれるなら。

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  2. 猫は時々こういうことをするんですよ。
    今やタマは絶好調です。

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