2010年3月20日土曜日

内田 百閒

たまさぶろうの年齢のことを書いたら、内田 百閒著の「ノラや」を思い出した。飼い猫のノラが行方知れずになり、百閒先生は泣いて暮らす。毎日あちらこちら、電話したり、電話をうけたり、その度に大泣きして、鼻の頭が真っ赤になってしまう。奥さんがノラを背中におんぶしながら「ノラはいい子だ」というくだり、私もよく「たまはいい子だ」といっておんぶするから、よくわかる。それにしても、大の男、しかも、明治の男が、猫が居ないと言って泣いて暮らす、無邪気でかわいい。百閒先生が大勢の生徒に愛され、いまだに読者が絶えないのも、うなずけるというもの。それで、おもいだしたのをきっかけに、阿房列車に久しぶりで乗りたくなった。読み返してみると、独特の世界が広がる。  第一阿房列車に面白いクイズが乗っている。        三人で宿屋に泊まった。払いが30円(明治ですから)帳場でサーヴィスとして、5円まけてくれた。それを女中が途中で2円ごまかして、3人には3円戻ってきた。1人10円払って1円ずつ戻ったのだから、1人9円払ったことになる。あわせて27円、それと女中がごまかした2円合わせると、29円、1円たりなくなりますね。さて、どこがおかしいのか。

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