2010年3月3日水曜日

もやは不思議猫

猫魔さんは4年前に乳がんの手術を受けた。ことの始まりは、体中を駆け巡る不快な違和感。その頃は激しく忙しくて、睡眠時間は平均4時間。このままだと突然死に至ると、自分でも危ぶんでいた。ある時、胸に痛みを覚えて手をあててみると、しこりにさわった。まさかとおもうけれど、もしや・・・不思議なことに、その頃毎週友人たちの夢をみるようになった。それも、亡くなったひとばかり。目が覚めると、ああ、又亡くなった人が・・と思って、これはなにかの知らせか。病院へ行って診てもらうと、たしかにしこりはあるが、たぶん良性のものでしょう。ガンなら痛みはないはずです。でも、一度検査のために採ってみますか?と言われる。良性ならとる必要も無いな、と思ったが、セカンドオピニオンを受けることにした。銀座の乳腺専門の女医さんは,とてもサバサバした人で、どうせいつかは切らなければいけないのだから、早くやってしまえば? と、言うし、それに後押しされて、手術を受けることがきまった。主治医の態度で、すぐにわかった。検査の結果は悪性。初めて自分の死を考えて、さすがの楽天主義者も何日か眠れない日々が続いた。そのとき、いつもはヒソヒソと部屋の隅でいたずらをしている 悪戯猫 もやが枕元に毎晩来て、そして、爪を出さないようにして、手でそっと猫魔さんの頬を撫でるのです。今思い出してもジンとくるけれど、本当にやさしく 心配しないで と言っているかのように見つめてくるのです。そこで、猫魔さんは考えた。 思い残す事ってあるだろうか?  無いですね。 好きなことだけやってきた人生。 急に元気が湧いてきて、2回の手術も無事終わり、初期の小さいうちだったので、リンパにも転移していない。再発のおそれはあるものの、今は傷口も、ちょっと引っかいたかなと思う程度。知らせに出てきてくれた、5人の亡き友人たち。慰めてくれた もや。ありがとう。手術後、2日めには、仕事を始めていました。

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