2012年4月29日日曜日

4巻完読

ハリー・ポッターを原書で読み始めてから幾年月、大げさでなく初めはほんの数ページ読むのがやっと。アメリカ人の先生にならっていたので、先生もイギリスの事はよくわからないと言うし、おざなりなレッスンだったので中々前進しなかった。やはりイギリス人の先生がいいと思ったので、東京交響楽団のヴァイオリン奏者、大和田ルースさんを紹介していただいた。初めはアメリカ英語とイギリス英語の発音の違いに戸惑って、せっかく身に着けたアメリカ英語の発音をことごとく直されて、読む方は一向に進まなかった。しかも本の内容は卷を追うごとに難しくなっていく。最近とみに目は悪くなると言う悪条件が重なって、800ページ近い4巻の途中で何回も挫折しそうになった。それでもルースさんの生真面目さと優しさがそれを何度も救ってくれた。そもそも英語が特に好きというわけでもでない。なんども言っているように、中学時代まともに勉強したことはない。私は日本語が大好きで、万葉集や平家物語などは特に好き。中学生の時には百人一首を全部覚えてしまったくらいだから、日本語こそ世界に優れた言語であるという偏見を抱いていた。長じて、もちろん日本語は素晴らしいけれど、どこの国の言葉もその国の人にとっては宝物であると気が付いたのはずいぶん遅かった。考えればもったいないことをしたものだ。頭の柔らかいうちに数種類の言語を身に付けておけばよかったと思っている。学生時代、第二外国語はイタリア語を選んだ。なぜかというと、その年に講座が創設されたのでやさしいに違いないと言う不届きな下心から。しかも試験に遅刻。教授にお願いして教授室の掃除をする代わりに追試をしてもらった。ひどい生徒だったのに、掃除がきいたのか優をもらう奇跡が起きた。ずいぶん後、その時の教科書が出てきたのでパラパラとめくってみると、意外にも立派に訳がついていたのに我ながら驚いた。今はもう数を数えることもできないし、アルファベットも途中で怪しくなる。今なぜこんなことをしているのか不思議だけど、やはり日本語が好きと言うのは語学が好きなのかもしれない。若いころには考えもしなかった。語学の才能は全くないと思っていたけれど、才能と言うのは興味と同じことなのかもしれない。ヴァイオリンも才能があったわけではなく、ひたすら興味があったから。英語が好きと言うよりもハリー・ポッターが面白かったから。中間点を過ぎて改めて作者の頭の良さに感動する。すべての伏線が最後にぴったりと合うのだと思うとワクワクするものがある。この調子で行けばボケる前に最後の卷にたどり着けるかも・・・かな?ルースさんに見放されなければ、たぶん。

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