2012年4月4日水曜日

嵐が過ぎて

昨日の春の嵐は物凄かった。この嵐が来るのを桜は知っていたのではないか?まだ咲かなかったのはそのため?今日は何食わぬ顔で陽光の中で咲き始めている。植物は強い。なにがあっても逃げることの出来ない植物は危険を避けるため、種族を残すための腹黒い戦略を多々持っている。時々気持ちのいい木立のなかにいても、そのことを考えると少し薄気味の悪い思いに囚われるのは考え過ぎだろうか。毎年桜が咲き始めると、背中がぞくぞくするような寒気を感じる。ひどい時には桜が咲いている間は熱を出して寝込んでいる年もあった。ちょうど寒さから暖かさに対応するための体の適応が遅いのかもしれない。きょうも少しだるく、寒気がする。誕生日前後は特に体調不良になる。おぎゃあと生まれてきたときに母親の胎内から外へ出て「うー、なんて寒いんだ」と震え上がったことだろう。きっと、その時の記憶が残っているに違いない。とはいえ、今日はうかうかしてはいられない。午前中はトリオの練習。午後からは6月のコンサートに向けての初練習。ブラームスのソナタ2番。あのブラームスにしては珍しく幸せ感に満ちたこのソナタは私の一番のお気に入り。ピアニストは遠方から来るので昨日でなくて本当に良かった。今日の明るい陽射しの中で弾くにふさわしい曲だし、昨日だったら気が滅入ってしまっただろう。でも、昨日は私にとってはとてもいい日だった。一日家に籠りっきりだったけれど、誕生日のお祝いのメールや電話を沢山いただいて、なんだか沢山の人とつながっている安心感があって幸せだった。子供の時からわりと雨の日が好きだった。それは体育の授業がとても苦手で、雨が降れば自習時間になって本を読める、それが一番うれしかった。そんな不活発な子供が今スキーを楽しんだり海外に出かけたりするようになった。だから親は子供が今どうであってもあまり将来を心配しない方がいいかもしれない。体育が嫌いだったのは主に瞬発力のいる跳び箱、筋力がいる鉄棒など、私に決定的にかけているものをやらされたからだと思う。それと集団行動が大嫌いだったので、マスゲームなどは死ぬほど嫌だった。運動会の入場行進などもアレルギー反応が起きた。北朝鮮に生まれなくてよかったと思うのはそこのところ。将軍様が亡くなって集団で泣かなければならないとしたら…思っただけでも鳥肌がたつ。

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