2012年4月8日日曜日

裏返しのソックス

ソックスを履こうと思ったら片方が裏返しになっていた。戻そうと思ったけれど、まてよ!もし私がその辺で殺人事件の被害者になって転がっていたら、名探偵が現れて「なぜ、ソックスが片方だけ裏返しなのか?」考えるかもしれない。それで、あえてなおさずにそのまま履くことにした。なんかもぞもぞした感じで右足だけ足触りが変だけど、一人でニヤニヤ。妄想しながら靴を履いた。本当に馬鹿だなあ、自分でも感心するくらい変な人だなあと思いつつ、何事もなく帰ってこられることを前提に考えているのだから、これも一種のお遊び。遊びの要素は生活の中でいくらでもある。真面目な人はそれのどこがおもしろいのか理解できないに違いない。育った環境が悪かった。大家族の中で一番歳下だから、さんざんいじくり回されてすっかりひねこびれた上に、我が家はほとんど冗談しか言わない家だったので、真面目なことを言うと冷やかされるのがおちだった。育ちが悪かったから世間に出ると、どうもほかの人たちと歯車が合わない。まともな人にいつも家でやっているように冗談半分で話すとなぜか怒られる。ははーん、これはおかしいぞ、うちはやっぱり変なのだ、と気が付いたのは大人になってから。でも、幸いにほかにも冗談しか言わない変な人の沢山いる音楽の世界に行けたから、ほんとに助かっている。クソ真面目な銀行員なんかになっていたら、今頃死んでたわ。銀行員が悪いのではなく、こちらが変なひとなのだけど。さて、今家に帰って何事もなくソックスは脱がれてしまった。うちに居る時は真冬でも靴下を履かないことが多い。いわゆるババシャツも着ない。超薄着なので重ね着をするとゴロゴロした感じがして着心地が悪い。周りから「やせ我慢しないでちゃんとシャツを着なさい」と言われてしぶしぶ着ても、数日経つとすぐ着なくなってしまう。本質は野生人。だけど本物の野生のように研ぎ澄まされた感性は持ち合わせていないのが残念なところ。半分家畜化された狼と山猫の混血あたりですかね。裏返しのソックスは無駄に終わったけれど、無駄になってよかった。これが本当に名探偵を悩ませて居たら、今頃この投稿も出来なかったから。

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