2013年6月17日月曜日

瀬戸フィルハーモニー交響楽団

今回小豆島でのコンサートは瀬戸フィルハーモニー交響楽団のファミリーコンサート。瀬戸フィルは地域の音楽文化を活性化するために2001年に設立された若いオーケストラで、現在は公益社団法人となり(と言っても私にはどんな組織なのかわからない)四国に根ざした様々な活動を行っているようだ。若いメンバーに聞いても皆さんあまり組織のことなど詳しくなくて、さあ、どうなんでしょうと言うばかり。演奏者はほとんどの人が演奏にしか興味がなくて、自分が弾けるか弾けないかが一番の関心事だから、しち面倒くさいことは知らないことが多い。地域にすっかり溶け込んだ形のこのようなプロオーケストラが出来ることは本当に喜ばしい。ドイツの各都市にオーケストラがあり、イギリスには工場毎にブラスアンサンブルがあるように、このような形で地域が一体となって支援しながら、子供たちの音楽、情操教育に役立て、地域の音楽家たちの生活を支え、地元の人々の楽しみでもある理想的な姿かもしれない。詳しく訊いてみたわけではないから楽団員の生活はどうなのか分からないが、オーケストラが各地に出来れば、音大を出てオーケストラに入っても東京での生活が苦しい日本のオケマンたちが、生まれた地元に帰って活動出来るというもの。今回のメンバーの中にいた四国出身の若きヴァイオリニストが、某オーケストラのオーディションに受かって東京に行ってしまう。なんと入団テストの倍率は80倍だったそうだ。今オケに入るのは大抵の場合その位の狭き門で、彼は地元四国の期待の星として東京の有名オーケストラで活動を始めるらしい。メンバーは皆若く、テクニックもあって、プロコフィエフの古典交響曲のようなテンポの恐ろしく早い曲もなんなくこなす。私は息切れ状態。若者たちは本当に上手い。私はどんどん劣化していく。残念ながら事実だから目をそらすことは出来ない。唯一つ、私を見ていると実に楽しそうに弾いているそうだ。見ている人が皆そう言う。それだけが取り柄。本当は緊張で張り裂けそうなんですが。

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