2011年3月13日日曜日

地震の影響

トッパンホールという素敵なホールがある。アマチュアの「アンサンブル法友」の演奏会があるはずだった。「アンサンブル法友」は文字通り、法律家が楽器を持って集まる会。土曜日昼過ぎ、車で出かけた。文京区水道橋にあるそのホールは音響が良く、気に入っている。わたしの音楽上の保護者的存在のチェリスト、塚原翠さんが設計の段階から係わっていて、長年可愛がっていただいた私に公開前に見せてくださった。ここでいつかリサイタルをやってね、と塚原さんに言われるが、私にはそんなだいそれたことをする力量はない。それでも私の力を買いかぶりすぎる彼女は、何かとコンサートに誘ってくださった。駐車場に入ると、まあ、一台も車がいない。嫌な予感。コンサートの前は会館の正面なども華やいでいるのに、その気配も無い。そしてロビーも人気が無く5,6人が固まって思案あり気に佇んでいる。正面のドアに中止の貼り紙。あら、中止なの。「あ、先生」中の一人が声を揚げた。今日ソロを弾くはずで熱心にレッスンを受けに来ていた女性弁護士。今日のプログラム、モーツァルトの「コンチェルタンテシンフォニー」のヴィオラソロを受け持っている。もう一人のヴァイオリンのソロを弾く予定だった弁護士が米沢から帰ってこられないそうで、他にもこの地震で帰京出来ないメンバーが数人いるらしい。日本のみならず世界の国で喪に服すような大惨事にコンサートをやっているわけにはいかないかもしれない。それでも長年温めてきた曲を弾けるチャンスを逃し、さぞ悔しい思いをしていることだろう。車に戻ると米沢に居る、ヴァイオリンを弾くはずだった方から電話が入った。「米沢はちょうどエアポケットみたいに被害が少なくて、今そこのホテルに缶詰です。いやー本当に残念です。」弁護士だから立板に水、声も大きい。この調子ならすぐに元気を取り戻して又チャンスを作ってくれるに違いない。家に帰ると駐車場に我が家と同じタイルの破片が落ちている。建物をグルッと回ってみると、ああ、どうしよう、外壁のタイルが2列剥がれ落ちている。3階建てなので上の方を修理するには、足場をくまなくてはいけない。せっかく地デジアンテナのことが解決したと思ったら、又この災難。今年は厄年か!いや、東北地方の人たちのことを思えば、これしきの事で文句は言えないでしょう。

2 件のコメント:

  1. そうだったんですね・・・
    生徒さん、残念でしたがコンサートはまたできますよね。
    日本が一日も一刻も早く安全に安心になりますように。
    今日も何度も揺れましたね・・・

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  2. 今又搖れた。
    関東地方も覚悟しておかないと
    いけませんね。

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