2011年4月19日火曜日

コンサートを聴きに

代々木上原の古賀政男博物館ホール。長年の親交のある友人達のトリオのコンサート。フルート、ヴァイオリン、ピアノの組み合わせはあまり馴染みがないけれど、マルティヌー、プーランクなどよく探してくるものだと感心する。特にピアニストは一度指の腱をガラスで切ってマヒしてしまって、7年経ってようやく神経がつながってきて、演奏ができるようになった。その喜びは大変なもので、今日聴いていると、7年のブランクを感じさせない出来栄えだった。ついに復帰を果たして、さぞ感無量の事だと思う。その人とはずっとトリオを組んで演奏してきた。何回もコンサートを開き、彼女の故郷のサッポロのリサイタルにも賛助出演させていただいた。故障して以来生徒を育てることに専念、立派に育て上げ又演奏家として再起、なんだか理想のコースを辿っているのではないかとも思われる。私も一緒に買いにいった素敵なドレスを着ての演奏、ああ、やはり上手い人なんだと再認識。よくピアノを鳴らす。ピアニストにも音程のいい人悪い人がいる。ピアノは調律されてピッチが決まっているから誰が弾いても同じかと思いきや、和音をちゃんと鳴らせる人は少ない。指が良く回るとか表情が豊かと言う前に、音を響かせられないとそれは私たちの耳に音程が悪く聞こえてしまう。終演後、聴きに来ていたスキーの仲間と、近くのカフェで軽くビールを飲んだ。カナダでも私の勘が当たって良いレストランに恵まれた。今日も私の鼻がきいて、選んだお店は美味しくて安くて、感じが良い。ヴァイオリンは技術低下の一途を辿っているのに、レストランの選び方には磨きがかかってきた。残りの人生はひたすら食い意地に生きようと決心して、今夜の美しい月に向かって遠吠えをしたのであります。  ワオーン!!

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