2012年9月28日金曜日

古典定期はいつも満員

昨日も聴きに来てくださった方々ありがとうございます。夕方から雨の予報にも拘わらず客席はほぼ埋まり、こんなにも沢山の方にサポートされているのだと思うと嬉しくなる。最近「古典」のメンバーもすっかり年を取った。当たり前ともいえるけど、来年は創立60周年。コンサートマスターの角道さんは約半世紀以上在籍。そのほかのメンバーもみな数十年も一緒に演奏している。メンバーの平均年齢はそのために非常に高いので、目が悪くなったり指が曲がったり、枚挙にいとまはないが、とにかくこんなにメンバーが変わらない合奏団は珍しいと言える。ヴィオラは時々世代交代するが、数年前から参加の東さんも初めは「自分はどこのグループでも3年くらいしかもたない」と言っていたけれど、早くも延長記録を伸ばしている。私は皆さんよりもだいぶ後から参加だったけれど、沢山コンチェルトのソロを弾かせてもらった。今回は中でも角道さんに次ぐ古狸(本人には内緒ね)の新谷絵美さんのソロ。感動しました。関節炎で指が痛いと言いながら、豊かな温かみのある音で朗々と歌い上げた。歳を重ねないと出てこないものがある。沢山の経験や喜怒哀楽を経て深みを増した音楽は、若者のスポーツのような演奏では味わえない。こんな地味な演奏会に誰が来るかとおもうけれど、それなりに皆さんの心に沁みていくようなら続けていてよかったと思う。ずっと通ってくださる方も沢山いて、その方たちから次の方に受け継がれて、席を取るのが大変と言う声まで聞こえてくる。この中のメンバーが一人でもやめたら「古典」はおしまいにすると角道さんの半ば脅迫的な言葉で、目がかすんで本番が恐ろしいのに、まだやめられない。年々緊張度が増してくる。楽譜が良く見えない、反射神経が鈍ってきたなどの悪条件が重なって、自分が信用できなくなっているから。

0 件のコメント:

コメントを投稿