2012年9月1日土曜日

イギリス旅行記4

早朝目が醒めたので外へ出てみた。もしかしたら昨日の黒犬がいるのではないかと思って探したが見当たらないので少しがっかりする。このあたりには動物は少ないと昨日女主人のヘレンが言っていた。本当に鳥の鳴き声もあまりしない。それは美しい輝くような朝だった。陽射しは強いが外気は冷たい。薄いダウンジャケットが役に立つ。庭にリンゴの木があって小さな実をつけていた。赤く熟しているものを取って食べてみようかと思ったが、これからこの辺の鳥やリスたちの餌になってくれると思うのでやめることにした。きっと朝食はたっぷりとあると思うので。ヘレンに会うと「いいお天気ね」と嬉しそうに言う。女性でもがっちりした体格に気取らない笑顔が好感がもてる。きっとたくましく子育てをして孫の面倒をみて、自然体で生きてきた人なのだろう。朝食はヨーグルト、ジュース、果物、ソーセージ、ハム、卵、パンはライ麦入り?そして彼女の焼いたスコーン。コーヒー、ミルク、紅茶もいくらでもお替わりできる。しっかりと頂いて今日一日に備える。今日はイングリッシュガーデンを見に行くことにした。山道や草原の中の細い道からは広々としたフィールドが見える。小麦が黄色く色付き、穀物を刈り取ったトラクターのわだちの跡が線状に残っている。ところどころ青く草が生え、それは見事な大きなパッチワークを広げているようだ。美里さんは北海道育ち。故郷の景色と似ていると言って感慨深げ。目的地のヒドコードガーデンに到着するころに少し雨模様となってきた。このガーデンはいくつもの庭園に分かれていて、それぞれに特色があるけれど、概ね自然のままのように見せている。いかにも作り上げたように見えるドイツなどの庭よりは、自然のままのように手を入れているのだろう。夏の終りなので花は少なかったけれど、他の庭に移るたびに趣が違うのが楽しい。昼食を食べようとブロードウエーセンターと言うところへ行き、美智子さんお勧めの中華料理レストランを探す。見つかったと思ったら時間外だったらしくしまっている。それでは昼食抜き。あまりにも沢山朝食を食べたのでお腹が空かない。次はコツウォルズのヴェニスと言われる川沿いの美しい街へ。川岸にはちみつ色の家が並んでいる美しい小さな町だが、観光化が激しくてすこしがっかり。でも寒くて産業も少ないこの辺では、観光で生きて行かないといけないのは仕方がない。結局夕食を早めにとることにしてスノウヒルズのパブに行くことにした。到着したのが開店15分前だったので、雨の中店の前で立って待つはめになった。目の前は教会とお墓、ナショナルトラストに指定されている地域で、こんな雨の寒い日にも時々車から人が降りて眺めて行く。すっかり体が冷えてしまったので、お店に入るなり温かい紅茶とブランデーを注文した。料理はエビのカクテル。すっかり温まりアルコールも入っているので、帰り道の運転は美里さんにしてもらうことに。行きはずいぶん簡単に来たのに帰りは山道をいつまでもクネクネ走る。ナビの助けを借りてようやくまだ薄明るいうちに帰り着いた。

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