2011年6月18日土曜日

金銭感覚

昨日のFUMIKOさんが大きいヴィオラがほしくて迷った挙句断念した。いい音のするものがあるけれど、聞いてほしいという。でも大分大きくて弾き終わると首が痛くなるそうだ。即座に体に合わないものはやめたほうがいいよとアドバイス。気持ちはわかる。少しでもいい音いい音と求めていくのは、当然のこと。手に取った楽器がよく鳴ったらもうほしくてたまらなくなる。特に重音がよく響くという。そりゃあ欲しいよね、でも、体に合わなければ結局いい音は出ないから、というと、そうですね、でも安かったの。へえ、いくら?だって100万円よ、だからスペア楽器にしてもいいと思って、うわー、それは安い、でもやめときなさい、てな会話。普通の感覚で100万円は安いとは言わない。でも、弦楽器奏者は狂っています。この世界とびぬけて楽器が高い。ピアノが何台も買えるくらいの額が普通で、弓も合わせるとひと財産チャチなケースにいれて持ち運んでいるのは、考えると恐ろしい。のんびりした人はそれを電車の網棚に忘れたり、トイレの壁に立てかけてそのまま帰ってきたりする。私も一度飲み屋に忘れてきて、深夜の高速道路を疾走して取りに帰ったことがあった。最近家の屋根の防水工事をして140万円ほどかかったけれど、その代金はとても高くて支払うのが大変だった。でも、楽器に関するとやすい!となる。このへんが変だなあ。楽器にはいくらお金がかかっても惜しいと思わない。でも、ほかのものはバーゲンでしか買わないとか、けっこうケチだと思うのに、やっぱり私たちの世界は狂っている。

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