2014年6月20日金曜日

ブラームスばかりの1日

ブラームス  ヴァイオリン協奏曲
ブラームス  交響曲第4番
     
     新日本フィルハーモニー
     指揮      ダニエル・ハーディング
     ヴァイオリン  イザベル・ファウスト
        墨田トリフォニー大ホール

昼間ピアニストのSさんとブラームスのソナタを合せて、練習後一緒に、すみだトリフォニーへでかけた。
ブラームスのソナタは3番。
ブラームスに対するちょっと苦手感がなくなってきたのは、40才を越えてから。
若い頃はブラームスみたいに優柔不断、解決するかと思うと又悩み始め、グチャグチャあっち行ったりこっちいったり。
おい、どうするんだよ、はっきりしろ!みたいな男はどうも苦手だった。
だからクララ・シューマンへの恋も実らなかったんだと、悪口言っていたのに、ある時期から急に好きになった。
ある年の晩秋にブラームスの弦楽四重奏を聴いていたら、胸の奥にするっと入り込んできた。
もう、たまらない!
晩秋にブラームスは良く似合う。
人は皆こうやって悩み苦しんで生きているのね。
ろくに悩みもしない私には、こういう深い苦悩が欠落していたけれど、中年にさしかかる頃には多少の経験も積んで、次第にわかる様になってきた。
練習後Sさんと向かった墨田トリフォニーまでは、途中渋滞に巻き込まれひやひやしたけれど、無事時間前に到着。
ほっと一息でヴァイオリン協奏曲は2楽章からすやすやと寝てしまった。
目が醒めると終っていて、会場中に拍手が鳴り止まない。
ああ、惜しいことをした。
名演奏だったのだろうに。
墨田トリフォニーは客席で聴くのは初めて。
音響が良いという評判だが、えー、なんだかおかしい。
3階席だったからかも知れないが音が分離しない。
そうかと思うと思いがけないところの音程のずれが、聞こえてしまったり。
私的にはあまり好きな音響ではない。
シンフォニー4番。
のっけから切ないメロディが始まったかと思うと、すぐに音楽に引き込まれ深みにはまっていくところがいい。
チェロのメロディーに蕩ける、これぞブラームス。
嫌いだった割には、シンフォニーは最初から全部好き。
ヴァイオリン協奏曲も数ある中でも、すごく好きな曲。
ヴァイオリン協奏曲の1楽章のカデンツァは、ブゾー二版らしい。
初めて聴いたけれど、ティンパニのロールが入る。
それがすごく効果的で、面白かった。
ヴァイオリンは素晴らしい。(1楽章はちゃんと聴いていた)
指揮は私の趣味としては、テンポ感がいまいちしっくりこない。
たぶん洗練されすぎている。
これは各自の好みのものだから、決してけなしているわけではない。
ティンパ二ロールを演奏していたのは、かつてスキーに一緒に行ったことのある可愛い坊やだった。
いまや風格のあるおじさんになっていた。
昼も夜もブラームスの、幸せな日。













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