2014年6月26日木曜日

久々にヴィオラ

今年も10月に行われる八ヶ岳音楽祭に、ヴィオラで参加することになった。
この音楽祭は、元東京フィルハーモニーのトロンボーン奏者だった細洞さんが、音楽監督を務める。
去年は飯守泰次郎さんを指揮者にお迎えして、ブラームスの交響曲4番など、非常に厳しい練習だった。
今年はベートーヴェン「運命」ブラームス「大学祝典序曲」など。
地元のヴァイオリンの先生のようなセミプロと、音大生とアマチュア、そしてエキストラは現役オケマンとオケマンOB達。
コンサートマスターは九響のコンマス。
細洞さんの関係で東京フィルのメンバーが多い。
まだ始まって10年弱の音楽祭なので、中々予算的に難しいこともあって、全部をプロでというわけにもいかないようだ。
それで事前に都内での練習があって、それに参加してくれないかとの依頼がきた。
楽譜を見ると、ヴァイオリンとは大違いのサッパリした譜面。
だから易しいかというと、これがとんだ食わせ物で、必ず何カ所か恐ろしい場所がある。
ヴィオラは中間の音域(アルト)だから、普通の場合あまり目立たないけれど、目立つとなると、これが嫌なんだなあ。
例えばチャイコフスキーのシンフォニー「悲愴」
いきなりヴィオラのソリ(ソロの複数)が延々と続く。
日頃ゴソゴソと下の方で弾いているのに、いきなりスポットライトを浴びせられて、めまいがするらしい。
この曲を演奏すると、ヴィオラ弾きが死ぬという伝説まである。
それほど緊張するらしい。
それからショスタコーヴィッチのシンフォニー5番、これもヴィオラのものすごく嫌なソリがある。
ヴィオラ以外のメンバーは首をすくめながら、その箇所が無事過ぎることをお祈りする。
終るとオーケストラ全体がホッとため息をつく。
今時の上手いヴィオラ弾きにはなんでもないけれど、私たちが若い頃のヴィオラは中々ユニークな人が多く、超マイペースで人と合せようなんて思わない人も多かったので、時々悲惨な結果になることもあった。

今ストラヴィンスキーの「兵士の物語」を練習中、ブラームスのソナタもあるので、ここでヴィオラを弾くのはしんどいけれど、次の日曜日が練習なので、今日初めて楽譜に目を通した。
どこと言って難しい所はない。
でも、これが落とし穴。
しかし、今度の練習には元N響のkさんも出るそうだから、とても安心できる。
ただし彼は非常にウッカリやさんだから、練習日を間違えて来ないことも予測しておかないと、そうなった場合ショックは大きい。

急にヴィオラが浮上した時に、惨めな事にならないように、一応は全体を弾いておこうと思ったけれど、先日から痛む親指が相変わらず疼く。
特にヴィオラは私にとっては巨大な楽器なので、体力的には非常に無理を強いられる。
勿論指のためにもよくはない。
それでも、この楽器の持つ魅力にはかなわない。
特に、ベートーヴェンのシンフォニーの内声の面白さったら、猫が魚を与えられたようなものだにゃあ。










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