2014年6月28日土曜日

兵士の物語がどんどん面白くなる

先月から月1回、ストラビンスキーの「兵士の物語」を合せ始めた。
皆、他の仕事の合間に練習するから、日にちも時間も沢山はとれない。
初めて楽譜を見た時には、こんな無理なことなんでするのかしらと、疑問が湧いてきた。
何回弾いても、旧くなった脳みそには音もリズムも染み込んでいかない。
それでも他の人に迷惑をかけられないから、音を読み進めていく。
そして、何回も弾いている内に見えてきたのは、どの音にもちゃんと意味があるということだった。
とても弾けるとは思わなかった音型が、いつの間にか手の内に入ってくる。
2重構造になったメロディーラインが浮かび上がる。
ほう!こんな事になっていたのか。

西洋の音楽は理論が先にたつ。
感情だけでメロディーを書いているわけではない。
まず和声があって、それから上に旋律が載っていく。

原始人だからリズムには強い。
何拍子であろうと、あまり頓着しないで弾ける。
今回はリズムはさほど手こずらなかったけれど、音を拾うのが大変だった。
だったというと過去形だが、まだ大変な最中なのだ。
同じ指が隣の弦との間を何回も往復しないといけない(それもすごく早く)音型とか、どうやっても無理ではないかと思える指使いをしなければならないこととか、まだまだ問題は山積している。
それはそれとして、ピアノ、クラリネット、ヴァイオリンの3人が段々興に乗ってきたのがうれしい。
ピアノのkさんは「大変なもの引き受けちゃった」と思ったと、今日になって告白。
私は「これはちゃんと弾ける物なのか」と、挫折しそうになった。
一人気を吐くクラリネットは、嬉しそう。

私は勤勉では無い。
なにかを規則正しく、きちんとやることが出来ない。
なんたって多動児だから。
それでも、自分の長所はと問われれば耐久力。
飽きないで長期間持続出来るところと答えたい。
ダラダラとやっているから、少しずつしか前に進めないけれど、そのかわりいつまでも変らず、少しずつ前進できる。
いつの間にか人より前に出て、気がつくと人の首根っこを押さえつけて、自分の思い通りにしている。
多分勤勉な人は、あまりにも努力するために、ある時期には疲れてしまうのではないか。
子供のうちから猛訓練を受けた人が、早々と楽器を弾かなくなるのを再々目撃すると、人が一生で働く量は決まっているのではないかと思う。
私はヴァイオリンを遅く始め、のんびりと勉強してきた。
今私の同級生でプロとして残って居る人は、殆どいない。
けっして優等生ではなかった私が今でも活躍出来るのは、ユックリズムのお陰だと思っている。

歳をとってもこうして新しい曲に挑戦できて、一緒に演奏してくれる人達がいることに驚きと感動を覚える。
変った拍子のことを変拍子と呼ぶが、これには麻薬的な所があって、やみつきになる。
アドレナリンが大量に出て、楽しくてたまらない。
3人ともわくわくしながら集まっている。























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