2012年5月12日土曜日
急遽ソリスト交代
今日は東京交響楽団の名曲全集が川崎教育文化会館で予定されている。ニールセンのヴァイオリンコンチェルトが演目にあるので、私のハリー・ポッター講読の先生であるルースさんからチケットを頂いた。ソリストは若いヴァイオリニストのヴィルデ・フラング。不勉強ながらニールセンは一度も弾いたことがなく、聴いたこともない。昼ごろハリー・ポッターを教わって、その時にチケットを受け取ることになっていた。ルースさんが会うなり今日のソリストがどうのこうの・・・と言いだした。早口の英語だからあまりよく聞き取れない。今年はイギリスに行くと言ったら、そのあとから彼女は情け容赦なく英語で話すようになってしまった。たぶん、ソリストがどうのだから素晴らしいと言っているのかと思ったらやっとわかる言葉イル・・イル?病気?それからちゃんと聞くと彼女が出られなくなってピアニストの上原彩子が出るという。チャイコフスキーコンクール一位の若手ピアニスト。曲目はラフマニノフのコンチェルト。この曲でも悪くはないが、ニールセンを聴くのをとても楽しみにしていたので、失望は大きい。仕方ない。あとでCD買って聴こう。川崎ミューザが工事中なので駅から遠い会場でオーケストラの団員たちも大変だと思う。ヴァイオリンくらいの大きさならいいが、チェロやトロンボーンなどはかなり重い。団の楽器は運搬車がはこんでくれるとしても、家に持ち帰った楽器は自分で運ぶことになる。体への負担は大きい。楽器を弾く、特にオーケストラでの演奏は大変な重労働で、体も神経もズタズタになる。そして仕事場以外でも自分で練習する時間はどうしても必要になる。過酷な仕事なのだ。今回のソリストは今日のために来日したらしい。せっかく来てリハーサルまでやったのに、出演不能となると、彼女が契約不履行となり、オーケストラもチケット買戻しになって、双方が痛手をこうむることになる。それに今回の指揮者はニールセンのために大変良く勉強したらしい。その努力も水の泡となる。私たちの職業は親の死に目に会えないと言われるが、現場にいなくては成り立たない。その現場に立てない事情となったら、どれほど辛いことか。もしかしたら・・・自分の死に目にも会えないかもしれない???落語のような悪いジョークです。
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