猫魔さんは春にうまれた。だから性格も、ちょっと春めいている。でも、自身は春があまり好きではない。なぜか自分の誕生日には、熱を出して寝込むことが多かった。のどが腫れたりゾクゾクしたり、具合が良かったことがない。花粉症が市民権を得た頃、やっと自分は花粉症ではないかと気がついた。耳鼻科に行くと果たして花粉症の宣告。病院でレーザー手術の案内を見つけ、受ける決意をした。 当日診察室に入ると、鼻に麻酔薬を塗ったガーゼを、細いピンセット状の物で詰めてゆく。沢山詰めるので、思わず、 先生、今、何枚目ですか? と聞いてしまった。鼻の奥は意外と広いのね。 ついでに顔のしみもとっていただけませんか、と聞くと、 残念でした。シミをとるのとは違う器械なのよ、と女医さん。 20分ほど待合室で待たされた。そこにはもう一人手術の患者さんが待っていて、緊張で険悪な顔をしている。 いよいよレーザーをあてる。バチッという音がするが、痛みは全くなく無事終了。会計を終わったら、さっきの患者さんに出会った。すっかり、顔つきが穏やかになって、あら、なかなかハンサム。 なあんだ、こんなものか。 と思ったが、大変なのはその後1ヶ月ほど。血膿のような鼻水が止め処も無く出てくる。ちょうど、スキーの季節、ゲレンデでグローブをはずしたり、ティッシュを沢山ヤッケに入れたり、使ったごみをずっと持っていなければならない。とても、わずらわしい。でも、お陰でその後何年も楽でした。
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