2010年2月18日木曜日

猫魔さんのイタリア旅行記 最後の晩餐編

ミラノはさすがにファッションの街。男性の素敵なこと。本当にスーツはこの人たちが着るためにあるんだわ。イタリアを離れる最後の夜、レストランをさがす。この旅行を通じて、1回もハズれがなかったのは、えみさんの異常にハナが利くお陰でした。あるレストランなどは、気に入ったので翌日も行くと、なんと、シャンパンのサービスまでしてくれた。あまり楽しそうに食べるので、周囲の人たちも楽しんでくれたみたい。その日は、気に入るお店が見つからず、では、ホテルで食べようかと帰りかけたとき、かすかに明かりが見えたので行ってみると、こじんまりとしたレストラン。ウエイターは小柄な老人。わけのわからない東洋人が入ってきたので、いやな顔をする。いつもどおり料理は1種類ずつ、お皿とナイフ、フォークは4つ注文して楽しんでいると、隣のテーブルに8人ほどの紳士たちが、大きなお肉や美味しそうなワインを次々に平らげてゆく。よほど羨ましげに見ていたのだろうか、ワインが回ってきて、その内、旅の会話帳なるものを持っていたのを見せろと言う。見せると大笑いして、さすがイタリア男たち、すぐに、恋人になってください、とか、今夜付き合え、とか、そんなところばかり探し出して盛り上がる。最後の晩餐は思いがけず華やかなものとなった。ウェイターはその頃にはすっかり愛想良くなり、別れ際には一人ずつ手を握って、悲しげにアリベデルチ、と言ってくれた。この4人今でもずーっと一緒に、合奏団で演奏しています。あれから、20年以上経つのに。

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