まだ少し道端に昨日の雪が残っている寒い朝、友人のお母様のご逝去をお悔やみに、美人が二人半、 二人はまぎれもない美人だが、猫魔さんはうーん。 猫の社会、特にたまさぶろうにとっては美人、でも、人間社会では残念ながら、日光の手前の今市。この厳粛なときに不謹慎な冗談は慎もう。お母様にご対面して、安らかな美しいお顔を拝見していると、死というものが身近になってきた。自分はどう死ぬのか。美人の一人が曰く、あっ、これなんだわ、と思うわよ。侃々諤々、やかましいこと。きっとお母様は笑っていらっしゃるでしょう。それで思い出すのは、一匹の野良猫のこと。
猫魔家はかつて、1階に住んでいた。毎日通ってくる猫がいて、窓辺でえさを食べてゆく。どんなときでも警戒心が強く、隙を見ては触ろうとするが、決して触らせない。ところが、猫魔家が建て直すこととなった。ノラはえさにありつけず、尾は打ち枯らして歩いていたという情報。かわいそうだが、建築期間はよそに住んでいるので、仕方がない。新居になってから数年後、又ノラが現れて、駐車場になったかつての窓辺付近で時々お食事。そして、又いなくなった。それから、数年後ある日私の車のボンネットにかのノラがやつれ果てて座っていた。一目で長くは生きられないと思えて、思わず手を出して撫でようとすると、なんと、あれほど警戒心の強かった子が、手を受け入れてくれた。
それからは毎日静に撫でられながら、ご飯を食べて駐車場のダンボールで眠り、ある朝ぱったり姿を見せなくなった。最後の挨拶に来てくれたのですね。
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