私にとって今年1年は再生の時期だった。すっかり弱ってしまった足腰の筋肉を呼び戻すことが日常の課題。だいぶ足元がしっかりしてきた。ここ3年ほどは人生の過渡期、心が折れたり諦めや悲しみや様々に心が揺れ動いた。片足立ちができない、常に足がしびれている等々体も絶不調だったのが、先日整体に行ったら「体良くなったね」と先生に言われた。
体調が戻ってきて気持ちも楽になってきた。毎日のささやかな筋トレが功を奏して足元がしっかりしてきたので、ヴァイオリンを弾くのも楽になった。楽器を弾くためにはいかにインナーマスルが必要かを実感した。周囲の人達がいなくなって心寂しく日々鬱々、そこにコロナが絡んでキリキリと胃が痛む。これはいかん。検診の結果コレステロール値が最悪とわかった。毎日ブロッコリーとキャベツを青虫になったような気分で食べている。胃の痛みは食べすぎが原因。食い意地がはっているから目の前に美味しそうなものがあると食べ過ぎる。
体重を少し落とすと体が軽くなって動けるようになる。膝への負担も少なくなり痛みも消える。いい事ずくめなのだ。私は猫だから元々肉食系、でも食事の割合に魚を多くして野菜中心にしたら、すごく元気になった。絶好調とまではいかないけれど、回復の兆しが見えてきた。お蕎麦と鴨肉、御餅などささやかなお正月の食品をスーパーで購入した。大晦日には友人と過ごそうと話していたのもオミクロンで気がすすまないからやめて、一人静かに家で過ごそうかと思う。
野良猫二匹、最近はむくむくと太って我が家のベランダのダンボール箱でぬくぬくと日向ぼっこ。毛の艶もよく、特に雄猫の方はよほど気を許しているとみえて、寝ているところを起こすと寝ぼけて半分うつらうつら、野良猫にあるまじき振る舞い。普通野良なら、体に人の手が触れたらハッとして一目散に逃げていくはずなのに。それで生き延びてきたであろうに何という無様なデブ猫に成り下がったものか!でも半分寝ぼけた顔の可愛いこと!秋頃には彼らは駐車場で餌を食べていた。通りすがりの人達に大人気だった。けれどあまりにも寒いのでベランダの陽だまりで餌を与えるようになった。
昨日駐車場に立っていたら、きれいな女性から声をかけられた。「あのー、ここにいつも白黒の猫がいましたよね。あの子たち最近見かけないけど元気でいるのでしょうか」「元気ですよ。すっかり太って2階のベランダで毎日寝ていますよ」と答えるとホッとしたようだったけれど「あの子は私が不妊手術を受けさせたんですよ」となぜかちょっと棘のある言い方。なるほど、野良猫にも先有権があるのかもしれない。我が家に居ついて最近その人のところへ行っていないとか?
野良たちは生き延びるために数軒の家を掛け持ちで回っているようだ。時々もう満腹でこれ以上お腹に入れられないというほどの様子で日向ぼっこにくる。食べ物を与えるとゲップをしながら無理やり食べることもある。食べられるときに食べないと次に必ず餌がもらえるとは限らないから。そのせいで、二匹ともまるまる太りツヤツヤの毛並み、もはや外見では野良とはわからない。彼らの耳を見ると不妊手術のあとに耳の先がカットされているので野良とわかる。かの女性も最初に保護したのは自分だと言いたかったのかもしれない。申し訳ない、人間が野良を選ぶのではなく、野良が餌を選ぶのでこういうことになったので。
白黒のメス猫は時々家に入ってくる。それでも我が家に先住民がいるのを知っていて、賢い彼女は決して長居をしない。少しあたたまるとさっさと帰っていく。「おぶ漬けでもいかがどすか?」なんて言わなくても出ていく。
今一人でやっている筋トレは、腹筋を緊張させながら左右にお腹回し10回、スクワット50回、つま先立ちでお尻の筋肉を緊張させるのを10回、それらをワンセットとして一日2~3回ほど。いつもやりすぎで筋肉を痛めるのでこれ以上は絶対にやらない。それとウオーキングを30分から1時間。その日の体調によってはどれかを省略というペースでもかなり効果はあるようだ。筋肉がいかに体と心の健康に必要かということを実感したここ数年。高齢者はまずそこから攻めていくといいかも。私のようにやりすぎる傾向がある人は注意しないと逆効果になるけれど。
来年か再来年、私はさっそうとヨーロッパでの山岳スキーを夢見ている。夢で終わってもいい、でも終わらないことを願っている。オミクロンよ、賢い野良のようにさっさと出ていってください。
この駄文を読んでくださっている皆様ありがとうございます。
来年もどうぞよろしくおねがいします。😸😻